赤岳

赤岳(2899.2m)

赤岳登山図

八ヶ岳の最高峰、赤岳へ行って来ました。数ある八ヶ岳の登山コースでも、最高難度と言われる清里からです。ルートは県界尾根(けんかいおね)と真教寺尾根(しんきょうじおね)の二通りが有り、どちらも歩いてみたいので登りを県界尾根、下りを真教寺尾根のルートにしました。


朝焼けの赤岳

6:05 たかね荘から出発。ここは広い駐車場を登山者に無料で開放しています。トイレはたかね荘の内部(みやげ物売り場)に有りますが、営業中でなければ当然使えないですし、トイレだけ借用して出るには鉄の心臓が必要でしょう。

地方道615まで戻り、そのまま終点まで車道を歩きます。長い車道歩きに気持ちが沈みがちですが、赤岳が朝日を受けて文字通り赤く染まっているのを見たら、俄然やる気が出てきました。

車道終点

6:28 車道終点です。車が2台止まっていました。ここから出発する人もいる様ですね。

真教寺尾根分岐

15分程歩いた所に分岐が在りました。なるほど、この道を使えば林道終点から出発しても、往復以外の選択が出来ますね。賽ノ河原の少し手前、牛首山寄りに分岐が在りましたから、恐らくそこに繋がるのでしょう。

県界尾根分岐

6:56 県界尾根へ道が分岐しています。大門沢沿いに直進する道もそのまま続いてますから、ここを見落とすと上流へ迷い込んでしまうので注意が必要です。

笹の生い茂る登り

笹の生い茂る登りになりました。それなりにここを歩く人は居る筈ですが、こんな状態なので道が合っているのか不安になってしまいました。

小天狗

7:41 やっと稜線に出ました。キツい登りでしたが、まだ600mしか登っていません。半分以上残っています。息切れが酷いので取り敢えず休憩にしました。

指導標(黒文字の方)中央に小天狗と入っていますが、実際はここでなく、更に5分ほど行った標高点2178です。

赤岳

尾根に乗ってからは暫くなだらかな登りが続きます。時々樹林から抜けて眺めの良い所に出ました。赤岳は勿論の事、真教寺尾根の向こうには権現岳も見えます。

立ち枯れた白い木

雲一つ無い青空をバックに、立ち枯れた白い木が妙に美しく感じました。

大天狗

8:36 大天狗に着きました。樹林内で眺望はありません。二度目の休憩にしました。

8:47 出発。

鉄製の桟道

9:27 鉄製の桟道が現れました。尾根筋が急過ぎて登れない為、回り込んで行くみたいです。ここからいよいよ鎖場の連続となり、気の抜けない登りが始まります。

鎖場

げっ! 雪が薄く積もってる。いつ降ったんでしょうか。手前に在った小さな洞窟ではつららも下がってましたし、この辺ではもうすっかり冬です。

この鎖場が私にとって最大の難所でしたね。いや、高所恐怖症の者にとってと言い替えるべきか。回り込んでいる為真下が尾根から外れていて、恐ろしい程の高度感です。スラブ状の岩場は滑落したらどこまでも落ちていきそうですし、足元はこの雪ですから生きた心地がしませんでした。

トラバース道分岐

9:50 赤岳展望荘へ向かうトラバース道が分岐しています。ここまで来ると一旦落ち着く事が出来、幾らか平常心を取り戻せました。

雪

鎖の無い登りに差し掛かりました。つまり、その程度の勾配と言う事です。普段なら何て事無い登りなんでしょうが、この雪ですから滑り台状態でまともに歩けません。一度踏まれた所が凍ってるんです。展望荘へ回避すれば良かったと後悔しましたが、後の祭りです。ここまで来てしまっては下りるのも怖いです。

赤岳北峰

10:35 何とか無事に到着しました。北峰の赤岳山頂小屋裏手に出ます。

恐怖感から鎖や鉄梯子を強く握り過ぎ、握力が無くなってしまいました。カメラを落としてしまいそうです。

北峰からの眺めです。


富士山

富士山も見えましたが、遠景は霞んでしまってダメでした。冠雪したのは日光白根山に登った日だったみたいです。


展望荘

展望荘へ下る縦走路。こちらもそこそこの勾配があります。

赤岳南峰

南峰へ移ります。あちらが最高地点です。

赤嶽神社

頂上は赤嶽神社です。三角点が在るのもここです。

南峰からの眺め

登って来たルート、これから下るルートが一望出来ます。ここで昼食休憩にしました。


竜頭峰

12:18 のんびりし過ぎました。下りも時間が掛かるので、そろそろ下山します。南峰から更に南の竜頭峰を越え、向こう側から真教寺尾根に下ります。


中岳分岐

鞍部で中岳・阿弥陀岳へ分岐していました。急なガレ道で歩き難そうです。

鎖場の急下降

丸印から縦走路と分かれ、鎖場の急下降が始まります。県界尾根より難度が高い評価ですし、実際こうして見ても確かにこちらの方が急勾配に見えます。しかし、恐怖感と言う点では違うんですよね。全く怖くありませんでした。慣れてしまったのかも知れませんが。

扇山

14:01 途中特に目標となる所も無いので、一気に扇山です。標高2300m辺りで平坦路に変わってから、殆んど標高が変わりません。牛首山でさえ2280mですから、その間の約45分はほぼ下ってない事になります。実際には小さなアップダウンの連続でしたけど。

牛首山

14:13 牛首山です。ここにはベンチが有ったので休憩にしました。この先からようやく標高を下げて行きます。

14:22 出発。

紅葉

紅葉した木が目立ち始めました。上の方は針葉樹ばかりで紅葉は見られません。あ、唐松は黄葉してましたが。

賽ノ河原

15:13 何か広場みたいな所へ出たと思ったら賽ノ河原でした。幾らか南方の景色が望めますが、山頂であれだけダイナミックな景色を堪能した後では全然物足りません。さっさと通過しました。

リフト乗り場

15:19 少し下った所にスキー場のリフト乗り場が在りました。シーズンオフでも観光用に稼動しているみたいです。一瞬これを使って下りようかと思いましたが、いけないいけない。そんな事したらリタイアした様なものです。やはり自分の足を使って下りねば。

笹薮

その後は羽衣の池まで大部分が笹薮です。足元が見えないので探りながら歩くしかなく、ペースが上げられません。疲れる区間です。

羽衣の池

15:52 羽衣の池は小っさい湿原みたいな所でした。通り道でなければ寄る必要無しです。

長い階段

そこからは長ーい階段が延々と続きます。棒の様になった脚には堪えます。

たかね荘

16:04 たかね荘に戻りました。約4時間掛かってます。長く感じる筈です。

トイレを借りたついでにミルクロールを購入。美味かったー。

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