二子山(1165.6m)
国道299号線を小鹿野から志賀坂トンネルの方へ向かって行くと、ヘアピンカーブが連続する辺りで突然目に入る2つの岩峰、それが二子山です。車で行けば舗装された林道が山頂近くを通り、僅かな登りですぐに岩峰へ取り着けます。
林道入口近くから。右側が東岳、左側が西岳、間の窪みが股峠です。299号線から民宿登人を目印に林道へ入り、東岳を大きく回り込む様にして山の反対側に着くと登山口が在ります。林道へ入ってすぐの所にトイレ有り。
5:53 スタート。駐車場は10台分位のスペースで、すぐ近くに登山口が在ります(大小写真は同じ位置からの撮影)。早朝なのに既に1台停まってました。
5分で股峠に着きます。西岳には周回コースが有りますが、東岳は同じルートを往復するだけです。人が多くなる前に東岳へ行ってみました。
平坦な道から進むにつれ傾斜を増していきます。登山口から股峠の辺りにかけては、カタクリが多く見られました。
岩登りも始めの内はそれ程気を使いません。しかし、やがて写真の様な垂直箇所が現れます。岩に打ち付けられた足場に足を掛け、手は鎖を掴んでいます。直下の地面まではそれ程無い感じ(3〜4階程度)ですが、その地面も急角度で落ちているので想像以上の高度感です。登るだけなら行けそうですが、帰りも同じ場所を下りなければならならず、高所恐怖症気味の私には無理と判断し引き返しました。
6:24 再び股峠に戻り、今度は西岳を登ります。こちらには直登の上級者コースと巻き道の一般コースが有ります。上級者コースでも東岳より難度は低いらしいのですが、もう直登しようなんて気は有りません。一般コースを行きます。
一般コースはどこにでも有る岩場の登りと変わりませんが、トラバースではやはり高度感が普通ではありません。こちらでも充分なスリルを味わえますよ。
6:46 頂部に登り着きました。高さはもう殆んど変わらないですが、もう少し奥が山頂です。ここに登った目的の1つに自生したブコウマメザクラを撮りたいと言う思いが有ったのですが、まだ時期が早過ぎた様です。桜らしき幹の木は有ったのですが、花を付けていなければ全然見分けられません。
代わりに富士山近くで撮った近縁種のフジマメザクラをどうぞ。ソメイヨシノより大分小さな花です。
東を見れば東岳がずっと低い所に見えます。わざわざ登ってもこちらより低いんですよ(と、負け惜しみ)。その向こうに見えるのは二子山に似た岩峰の白石山(毘沙門山)。但し、向こうは立ち入り禁止で登れません。さらにずっと遠くには武甲山が朝もやの中に特徴ある三角形を見せています。
山頂です。遮る物の無い空間に暫し時間の経つのを忘れます。高所恐怖症の者にとっては端に立つ事さえ恐ろしく、下を覗き込むなんて考えられませんが、中央から動かずとも邪魔する物は有りません。
両神山が眼前に大きい。右には遠く蓼科山が僅かに頭を出し、雪を被った山頂が白く目立ちます。
少し移動すれば反対側も木が有りません。正面に父不見山、左に御苛鉾山、右に城峯山です。
山頂を振り返ると本当に断崖の上だった事が分かります。ここの岩はどれも鋭く尖っていて、移動には手も使うため手の平がヒリヒリしてきました。切れる程では無かったですが、グローブは用意して行った方が安全です。
意味は分かりませんが、時々ペイントマークが書かれていたのでそこを通りました。
7:48 杭が打ってあります。ここが県境でしょうか。前方の叶山は元々二子山と変わらない程の高さだったそうですが、今は見る影も有りません。
7:54 小写真の「○←」マークに従い左へ行くと鎖場が在ります。本では7mと書いて有りましたが、垂直部分はその半分位。四阿屋山のつつじ新道の物と大差ありません。
鎖場を過ぎると始めは下りて来た崖を左手に進みますが、杉の植林地に入ると道はどんどん下ります。股峠までは崖下をトラバースすると思っていたので、薄い踏み跡を左へ左へと進んだのですが、途中で消えてしまいました。ロッククライマーが付けた道だった様です。
鎖場近くの道がはっきりした所まで戻り、今度は人が1番多く通っていそうなルートを行きました。かなり下るので本当に合っているのか不安になりますが、股峠手前で登り返すので間違えではありません。魚尾道峠のすぐ近くでやっと分岐が有りました。
股峠に戻る途中ローソク岩への分岐が有り、ローソク岩とは何だろうかと興味を持ち行ってみました。急坂を6分登ると現れたのは巨大な柱状の岩です。標識など名前を示す物は有りませんでしたが、これがローソク岩だと思います。
8:57 股峠に戻って来ました。山頂から1時間半位掛かっていますが、道を間違えず、寄り道もせずに来れば1時間位で着くと思います。
駐車場に戻ると既に満車で、路肩にまで置ききれない車が溢れていました。最初に停まっていた車がまだ残っています。どこかでロッククライミングの練習をしているのかも知れません。