陣見山登山

鐘撞堂山(330.2m)/陣見山(531m)

地図

2010年9月下旬、桜沢駅からスタートし鐘撞堂山、陣見山と辿って樋口駅へ下るコースを歩きました。これは山と渓谷社の登山ガイド「埼玉県の山」に載っている、「24 鐘撞堂山」と「25 陣見山」を合わせたもので、それぞれ3〜4時間のコースタイムが物足りないと感じ2座繋げて登る事にしました。同書によると歩行距離は合計18kmになりますが、波久礼駅への往復分や羅漢山を省いた事で幾らか短くなっています。逆に、榎峠からの下りで車道をショートカット出来なかった所が有り、それをプラスすると総合で17km位になるのではないでしょうか。


八幡山1

@ 桜沢駅の歩道橋から見た八幡山です。駅からスタートなんて初めてですが、ここまでは一応車で来ています。A 10分掛からずに麓の八幡神社へ着きます。B・C 八幡神社の裏に登山口が有ります。9:35スタート。


八幡山2

9:46 2つ目のピークが八幡山山頂です。桜が多いので開花時期は綺麗そうですが、それ以外は眺望も無く魅力の無い所です。


鐘撞堂山1

10:12 谷津池へ分岐していました。ここ迄にも大正池や十二社神社への分岐が有りましたが、それらは時間が掛かりそうなので素通りして来ました。谷津池までは150mと書いてあり、分岐から木々の向こうに何かが見える程近いので寄ってみる事にしました。


谷津池

2〜3分で谷津池に着きます。ここ迄車で来れる様ですから、鐘撞堂山へ往復するだけでしたら最短で登れる登山口になります。因みに私の場合、ここからの登りは24分でした。


鐘撞堂山2

案内図によると、分岐まで戻って元のコースを続ける他に、池の上流から古峰神社を通って山頂まで行くコースも有ります。どちらも距離は1kmと書いてあるので、気になる古峰神社を見ていく事にしました。正面のピークに古峰神社が祀られています。


鐘撞堂山3

200mで分岐します。青字の立て札には「まむし注意」と書かれていて、草むらの中を歩く事はないですが緊張する道でした。


古峰神社1

10:35 ここが古峰神社です。想像していたのと大分違いますが、立派な社殿の神社だったら地図に載っている筈なので考えてみれば当然です。この先で少し下り、元のコースと合流して山頂へ。


鐘撞堂山4

10:41 鐘撞堂山です。山頂に有る説明文によれば、「戦国時代は鉢形城の見張り場で、事ある時には鐘をついて合図したことからこの名が付いた…云々」とあります。当時の姿を再現した訳ではないでしょうが、鐘撞堂に模した展望台が一風変わっていて面白いです。また、眺めも良いので登ってみる価値は有る山です。


鐘撞堂山5

釜伏山の特徴ある姿が目立ちます。冬晴れの日なら奥秩父の山々まで見えるそうですから、こういう展望の良い山はやはり冬に登るべきでした。


鐘撞堂山6

10:56 山頂は平坦地で砦址らしい地形です。来た道と反対の円良田湖(つぶらたこ)の方に下りて行きます。


鐘撞堂山7

すぐに簡易舗装された道になり、このまま湖畔の周遊道に合流していきます。左側を淀んだ感じの小川が流れ、そのため藪蚊が多く、ずっと歩きっ放しだったのに2箇所刺されました。


円良田湖

円良田湖畔の羅漢山分岐に着いたのは11:17頃でした。ガイドブックでは少林寺へ向っていますが、このまま陣見山を目指すので堤防を渡りかんぽの宿方向に下りて行きます。


鐘撞堂山8

橋の手前で細い道が分岐するので、そこを右に入り暫く川沿いの細い道を進みます。


11:43 かんぽの宿裏辺りで陣見山に続く道が分岐していました。このまま直進すると波久礼駅が間近の様です。


古峰神社2

本日2つ目の古峰神社です。山の雰囲気、雑木林などが奥武蔵共通のもので、初めて登る山という気がしません。


虎ヶ岡城址1

12:23 前述のガイドブック地図で、ツガの台地と書かれている場所から虎ヶ岡城址を見上げると、登らなければならない高さにちょっと気が重くなりました。12時を回っているので、大きなツガの根元で30分間の昼食休憩。しかし、ここは140号線を行き交う車の音や、秩父鉄道の電車の音が聞こえてきて登山気分が台無しです。


虎ヶ岡城址2

13:01 右に大きく曲がりながら少し下り、長い階段を登り返すと虎ヶ岡城址です。ツガの台地から10分掛からなかったので、ここで昼食休憩にすれば良かったと後悔しました。ここには城址らしい物は何も無く、東屋がぽつんと建っているだけでしたが、ここから針路を西向きに変えるとすぐに堀り切り跡を2つ越えます。


大槻峠

13:25 転げそうな急坂を下ると大槻峠です。馬頭観音碑は安永9年、小さい方は「如意輪観自」まで読めますが、後は割れてしまったのか土の中なのか、「在菩薩」と続くと思われる部分は有りません。年号が明しか読めませんが、干支で己酉と彫られているので天明9年の物だと思います。どちらも1700年代後半で、それぞれ10代将軍徳川家治、11代将軍徳川家斉の頃です。ここは北側を走る道路と最大接近する所でもあり、写真にも間近に写っています。


陣見山2

300m位進むと、国土地理院と入っているタイル状のプレートが埋め込まれた三角点が有りました。こういうタイプの物は初めてです。


陣見山3

山頂直前で車道を横切ります。ここから山頂までは5分。


陣見山4

14:13 アンテナ塔と建物が大きく陣取っている山頂に到着。TVSの文字を掲げているのでテレビ埼玉の関連施設でしょうね。眺望無し、ベンチも無しの長居したくない山頂ですが、暑くて日陰から動きたくありません。この日は10月も近いと言うのに真夏日でした。


陣見山5

14:33 フェンス沿いの道を西に下り、榎峠へ向います。ガイドブックに載る程の山なのに、登る人が少ないらしく道は草に覆われがちでした。実際、鐘撞堂山では結構人に会いましたが、こちらでは会っていません。


陣見山6

山頂手前で渡った道路が南を巻いてここに通じていています。再度横切りY字路の真ん中を登りますが、舗装路を右に行っても榎峠に着きます。また、榎峠へ寄らないのなら左の道を行った方が近道です。


陣見山7

Y字路からの眺めはなかなかのものです。長瀞八景と書かれた看板が立っていましたが、他の7箇所も気になる所です。


榎峠

15:05 榎峠までの山道はそれまでより更に細くなり、最後の数mは藪漕ぎでした。峠には舗装路が通り、どういう理由かドラム缶が並べてあって風情のカケラも感じません。矢印の所が古くからの峠道で、そこを下りて行くとY字路を左に行った道路に出ます。そのまま突っ切りショートカットして下りて行き、3度目に道路に出た所から車道歩きになるのですが、草薮が深くて途中から進めなくなりショートカットは1回しか出来ませんでした。夏の低山は暑さばかりでなく、このように藪が邪魔をするのでみんな敬遠するのですね。


大平山

長々と車道を歩き、樋口駅に着いたのは16時を少し過ぎた頃でした。待ち時間は30分近くでしたが、6時間以上歩いたのに桜沢駅までたったの12分で着いてしまいました。

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