豆口山

豆口山(629.1m)

豆口山登山図

2011年11月下旬、再び飯能アルプスと呼ばれる辺りを訪れました。今回は特に登りたい山が有る訳ではなく、何となくこの辺の山道を極めたいと思っての山行です。ですから、豆口山は後からこじつけた目的地です。この辺りを選んだ理由は豆口峠を見たかったのと、以前周助山から仁田山峠へ行く時に通らなかった部分が心残りだった為です。この2地点を通過する様に周遊ルートを組み立てました。


二本杉

9:20 子ノ権現駐車場からスタートです。伊豆ヶ岳の時と同様に、本堂脇の道から山道に入って行きます。参道に在るこの二本杉は紹介するの初めてですね。奥のやや細い大スギは立ち枯れてしまい、今は幹だけとなって朽ちるのを待つばかりです。近い将来二本杉とは呼べなくなります。

駐車場のとは別に、この二本杉の向かいにもトイレが有ります。続いてみやげ物屋が両脇に在ったのですが、向かって左の店はもう長い事開いているのを見てません。右の店は健在で、この日もお爺さんが開店準備をしていました。

展望広場からの眺めです。先日登った本陣山・イモリ山(天覚山の項参照)が近くに見えます。


天目指峠分岐

天目指峠への道を階段で分け、そのまま直進して行きます。思えばこの先を歩くのは初めての事です。

穴沢峠

9:38 間も無く穴沢峠です。穴沢集落への道を右に分けます。

スズタケの道

スズタケが出てきました。今やこんなに勢いのある所は珍しいです。人里が近いので鹿が少ないのでしょうか。

豆口峠

10:01 豆口峠です。これこれ、この変わった建物が見たかったんです。ガイドブックの写真と同じですが、大分傷みが進んで屋根の一部が剥がれていました。残念な事です。

横に「神送り場」についての解説板が有ります。この建物も神送りに関係するものでしょうか。昔そういう習わしがあったと書かれているので、復元した物かも知れません。

豆口山踏み跡

峠からは道を離れ、裏に続く踏み跡を行きます。そこそこ踏まれているし、リボンの目印も有りました。

豆口山

10:14 三角点が有りました。ここが豆口山です。払沢ノ峰で味を占め、またしても山名板を作って来ました。手頃な自然木が無かったので杉に付けてしまいましたが、緩く付けたとは言え持ち主には嫌がられるかも知れません。いつまで存在するか分からないです。

窪んだ道

そのまま尾根通しに下り、続いて天王山を目指します。途中、古道特有の窪んだ道が通っていました。今は枯れ枝などが溜まって歩き難い為横の高い所を歩かれていますが、かつては竹寺と子ノ権現を結ぶ重要な道だったのかも知れません。

林道

突如尾根が切られ、林道が通っていました。地図には無い林道でしたが、Google Mapを見ると載っています。相当古い道に見えますが、何故地図に載せないんでしょうか。

天王山

10:54 林道を横切り、暫く進むと天王山です。地形図の513m標高点です。ここには山名板が有りました。

林道

豆口峠まで戻るつもりでしたが、面倒になり林道を行ってみる事にしました。方向からして竹寺近くの道に繋がっているのは間違い無いですから。予想通り民宿ヒラヌマの辺りに出ました。

竹寺

11:22 竹寺です。茅の輪潜りをして本堂へ。

鐘楼堂

11:31 八幡坂峠へ向かう緩い登りも在るのですが、鐘楼堂に寄りたかったので581m標高点に向かう急坂を登りました。鐘を撞いて満足したら暫し休憩です。

天王山

東側が開けています。先程まで居た天王山が近くに見えました。その奥には大高山〜天覚山の稜線も。

八幡坂峠

11:40 八幡坂峠はクランクを組み合わせた様な変形十字路です。直進方向へ行きます。

伐採地

11:49 伐採地に出ました。木材の為と言うよりは送電線に触れぬよう切り倒されたみたいです。眺めが良いのでここで昼食休憩にしました。

電線が邪魔ですが、名栗の町を見下ろす気持ちの良い所です。思えばここから見える山は全部登ってますね。我ながら随分歩いたものです。12:48 出発。


生長した苗木

某サイトで伐採地の広がる眺めの良い道と書かれていましたが、既に苗木が生長して景色は望めません。楽しみにしていたのですが…

分岐

13:13 暫く送電線の巡視路を歩いて来ましたが、ここで巡視路を右に分けます。47号と48号の間です。初めはそれに気付かずうっかり右に行ってしまいました。途中で気付いて慌てて戻ったものの、21分のロスです。この頃ルートミスが多い気がします。気を付けねば。

林道原市場名栗線

13:49 林道原市場名栗線に下り立ちました。前回(楢抜山の項参照)はここが分からず林道を行ってしまったのです。カーブミラーの後ろに続く登山道まで僅かな距離でした。

戸丸集落へ下る道

この先は地形図に有る戸丸集落へ下る道を行きます。まず林道から急下りの後1つ小さなピークを越えます。ちょっと説明しづらいのですが、最終的にはこのピークから北に伸びる尾根を下ります。続いて地形図にも出ない小さな瘤を越えます。そして次の標高点404mピーク手前の鞍部に道がクロスしてます。前回ここを通った時に、道が有るのは確認していました。

戻り気味に付いた道を左に進み、直前に越えた小さな瘤から北に伸びる尾根に乗って少し下り、その後1つ目のピークから伸びる尾根に移って戸丸まで下る。と、言うのが道の説明になりますが、分からないですよね。GPSログをご覧下さい。

兎も角、最初の尾根に向かってトラバース道を行きます。すると、尾根をそのまま越えて反対側に道が続いていました。はて? 地形図より早い段階で隣尾根に移る事になりますが…ま、いっか。と言う事で尾根を越えました。

尾根の分岐

どうも様子がおかしい。やや登り気味に道が付いてます。案の定元の道に戻ってしまいました。こんな時は休憩して頭を冷やすに限ります。

休憩したら頭が回り始めました。やはり地形図の様に道が付いているのではと思い、尾根まで戻って今度は下りに取りました。つまり、写真矢印の様に進むのが正しいと考えた訳です。

トラバース道

しかし、地形図上のルートはとっくに隣尾根へ移ってる筈の所まで行っても一向にトラバース道になりません。やがて尾根が急激に角度を増して落ちる所になり、やっと道が回り始めました。

なるほど。確かにここまではこちらの方が緩傾斜で歩き易いですから、行ける所まで行ってから移った方が効率良いです。トラバース道になり隣尾根に向かい始めました。

堰堤

14:29 木の奥に道路(南飯能線)が見えて来ました。白く見えるのがそうです。堰堤の所で左岸に移り、道路まで下って北へ向かいます。

下中沢の分岐

14:43 下中沢で分岐しています。右に曲がります。

権五郎神社

14:46 すぐ先の権五郎神社でまた分岐します。右に曲がり栃屋谷に向かおうとした時、神社裏の山から1人の男性が下りて来ました。犬を連れてますが登山スタイルです。もしかして堂平山に道が通じているのかと思い尋ねると、たった今そこから下って来たと答えました。

踏み跡

計画変更です。栃屋谷から飯能アルプス縦走ルート(?)に向かって伸びる地形図上の点線路を行こうとしましたが、Google Mapの衛星写真を見ると林道っぽかったですから、こちらの方が面白そうです。畑みたいな所から山奥に踏み跡が続いていました。所々でバラけて見失いがちですが、慌てる必要はありません。冷静に見れば西側に回り込まなければ登れる傾斜じゃないんです。

広い尾根道

急登が終わり尾根に乗り上げると、すっきりとした広い尾根道に変わりました。天王山の尾根でも感じましたが、太いモミが幾つも採り残されて中々良い雰囲気です。現在は幹周3m前後ですが、将来の巨木候補が沢山残されていました。

堂平山

15:18 堂平山に着きました。主要ルートから外れているのでここに来る人は稀でしょうが、山名板を用意して来たので取り付けました。丁度ピークの所に立ち枯れた木が有ったので、ずり落ちない様遠慮なく締め上げます。枯れ木なので長くは保たないかも知れませんが、山名板自体同じ様な寿命でしょう。

鞍部で乗っ越す道

堂平山を下り、縦走ルート合流間際の鞍部で道が乗っ越していました。白線の所です。予定ルートを来ていたら多分ここに到着していたのだと思います。地形図にはこの下に人家記号が数件分書かれていますが、廃屋さえ見られません。とうの昔に打ち捨てられた集落なのでしょう。

高反山

15:49 続いて高反山にやって来ました。堂平山ほど離れてませんが、こちらも主要ルートから外れています。木に巻かれたビニールテープに山名が書き入れられていました。ここの山名板も持って来たので取り付けます。

これでミッション(?)終了です。用意した山名板は全て取り付けました。そう思い子ノ権現に向かって六ツ石ノ頭の急坂を登っている時、ふと気が付きました。そう言えばここにも山名板が無かった筈です。この山の存在をすっかり忘れていました。

スルギ

16:16 スルギを通過。この前は久々戸山に登ったのでここは通りませんでした。

子ノ権現駐車場

16:34 子ノ権現駐車場に戻って来ました。既に辺りは薄暗いです。山の夕暮れは早いですね。

標高の高い子ノ権現から始めるのだから、もっと早く戻れると思っていました。ちょっとナメてましたね。考えてみたら戸丸辺りの標高は西吾野と変わりません。いつもと順番が逆なだけで同じ位登っているんです。

駐車場からの景色

この前より大分遠くが見渡せます。高反山は六ツ石ノ頭の裏で見えません。堂平山も手前の稜線に隠れています。

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