丸山

丸山(960.3m)

丸山登山図

「新編武蔵風土記稿」に興味を持ち、図書館へ読みに行った事があります。その時ついでに手に取った本(覚えてないが秩父郡村誌だった気がする)に、明治期頃の古い地図が折り込まれてました。そこには両神山、武甲山、白石山(和名倉山)といった秩父を代表する山と共に、高篠山という見慣れぬ山が書き入れられてました。気になって調べてみると丸山の古い名です。どの様な経緯で丸山と言うありふれた名に取って代わられたのか分かりませんが、先の三座に並ぶほど有名な山だったという事でしょう。そんな山へ何かのついでに立ち寄った事が有るだけですから、これは麓から登り直さねば気が済みません。という訳で、4月の初登山は丸山になりました。


第二駐車場

7:55 二子山の時と同じく、道の駅果樹公園あしがくぼの第二駐車場に車を止めて出発です。出入りの激しい第一駐車場に比べ、その存在さえ知らない人も多い駐車場ですから、長時間車を離れても安心出来ます。芦ヶ久保を出発点にした場合の最も一般的なコース、果樹公園村コースを登りました。

八坂神社

8:10 道の駅からも良く見える位置に在る、比高100mほどの小さなピークに立ち寄りました。理由は下の写真です。以前武甲山資料館にて購入した絵はがきの1枚ですが、芦ヶ久保を写した物に違いないと思い、その場所を特定したくなりました。そこでこのピークに目星をつけ、登ってみたのです。登り着くとそこには八坂神社が祀られていました。

武甲山

1960年の撮影となっています。武甲山との位置関係や、横瀬川の流れから見て、やはり芦ヶ久保に間違いありません。この当時はまだ西武秩父線がここまで開通しておらず、正丸止まりだった様です。

※ カーソルを写真に合わせてみて下さい。


武甲山

神社横からの撮影です。この時は上の写真もここからの撮影に違いないと思っていたのですが、こうして比較して見るともっと東からの撮影ですし、高さも足りてませんね。

反対側に抜ける道

反対側に抜ける道が付いていました。こちらの方がなだらかで歩き易い道です。

武甲山

地図を見て指導標の指す道(右から登って来る様に案内されている)より近そうな道を来ましたが、実際は大差ない様です。

登山口

8:32 ここが登山口になるのでしょうか。右手は集落最奥の家で、その裏を抜けて行く様に道が続いています。

鳥居

直ぐ先で鳥居を見かけました。真ん中の板に天王山と書かれています。北側550m圏ピークの事でしょうか。打ち枝が散乱して道が在る様には見えませんでしたが、登れるのかも知れません。

鹿柵

集落の生活圏を完全に抜けると鹿柵が有りました。ロープを解いて入る面倒なタイプです。この道は利用者が多いと思うので、出来ればドアタイプの物にしてもらいたいですね。

登山道

8:41 地形図通り日向山からの道が合流して来ました。日向山とは山の名前でもありますが、同時に木の子茶屋辺りの地名でもあります。

防火帯の広い道

8:58 防火帯の広い道に変わりました。直ぐ先で再び日向山からの道を合わせます。

防火帯の広い道

気持ちの良い道です。時々短い区間の急登も有りますが、基本は緩やかで歩き易いです。振り返ると秩父の街並みが明るく輝いていました。

霜柱

日陰では未だに霜柱が見られました。平野で暮らす者にとっては真冬並みの気温です。

舗装路

9:21 舗装路に出ました。この道がいまいち登山意欲の湧かなかった要因の1つです。

4〜5分でまた細い舗装路を横切ります。こちらはサイクリングロードみたいですね。

分岐

ピークで道が分岐していました。左へ行くと直ぐ先の見える所に東屋、更に下ると森林学習展示館に行き着きます。丸山は右です。

丸山山頂

9:43 丸山山頂に着きました。約2年振りです。

展望台からの眺めです。やっぱり眺めの良さは最高ランクですね。空気は冷たく感じましたが、それほど遠望は利きませんでした。4月としては当たり前なんですけど、ちと残念です。


こちらは北東側です。大霧山も手抜き登山だったので、長距離に慣れた今となっては少し後悔が残ります。次はあちらを登り直そうか。


アンテナ塔

山頂の芝地にリュックをデポし、アンテナ塔まで行ってみました。と、言っても1〜2分の距離ですが。城峯山みたいに登れやしないかという微かな期待は叶いませんでした。まあ、普通はそうでしょう。城峯山が特別なんです。

山頂まで戻って昼食にし、たっぷり休憩を取って11:31 に出発しました。

鞍部

長時間冷たい風に晒されていたので催してきました。観光化された山はこういう時トイレに困りません。鞍部からトンネル前に下りると真新しいトイレが有ります。

森林学習館

11:43 尾根道に戻るのは面倒なので、そのまま舗装された歩道を通って森林学習館まで行きました。ここにもトイレ(目の前左)が有ったので、尾根道を来ても良かったです。

展示館(正面)の裏に山道が続いています。次は地形図に三角点の記載された大棚山へ向かいます。指導標に大棚山と表示される事は無いですが、金昌寺を目指せばその途上になります。

p920

尾根道と巻き道に分かれたので尾根道を選びました。ここはp920です。巻き道より明るい尾根道の方が気持ちが良いです。

車道を渡る

p920を下った所で巻き道を合わせ、車道を渡ります。その先で再び巻き道と尾根道に別れました。当然尾根道を選びます。

白樺

こんな白樺が在りました。切り株から新芽が育つと、この様に株立ちになるそうです。炭焼きが盛んだった頃は多く見られた事でしょう。

登山道

大棚山と思しきピークを前に、道が北へ巻き始めました。ここから登山道を外れ、あまり踏まれていない尾根通しの作業道に入ります。

大棚山

12:33 ピークに登り着きました。ここが大棚山だと思います。登山道から外れている為、私の様な物好きがたまに訪れるだけなのでしょう。山名板も無いひっそりとした山でした。

三角点はここではなく、どういう訳か西へ少し下った所に設置されている様です。三角点が在る筈の所へ向かいました。

ヤマナビ2

ヤマナビ2はここに三角点が在る事を示しています。しかし、どこを探しても見付かりませんでした。三角点が見付からないという記事は目にしていたのですが、GPSナビが有れば探し当てられると思ってたんです。念入りに広範囲を見て回りましたから、もう消失してしまったとしか思えません。

ヌタ場

こうなってはもう用無しですから、さっさと下山する事にしました。この辺りは緩斜面で、どこを歩くのも苦ではありません。南に在る筈の道まで直接下ろうと、植林の中を適当に突っ切りました。

やがて道と認識できる窪みに行き当たりました。だいたい地形図通りに道が通っているみたいです。暫く行くと道の真ん中にヌタ場と思われる水溜りが。人の気配を感じると逃げる熊に比べ、猪はある意味熊以上に危険です。細心の注意を払って進みました。

人家

人家の在る所まで下りて来ました。数軒並んでますが、どれも人の住んでいる気配がしません。別荘地でしょうか。

車道

13:16 暫く並行していた車道に別荘地(と思われる)を過ぎた所で下り立ちます。そのまま突っ切って水音のする方へ。

半壊した橋

曽沢を渡る半壊した橋。見た目より確りしてました。

続いて支流を渡る丸太橋。この間は僅かな距離です。

木の子茶屋

13:26 登りに変わり、道路に突き当たった所から折り返して日向山に向かいました。折角ここまで来たのだから寄らなければ損です。

木の子茶屋の前には駐車場とトイレが在ります。そこからも登れますからどちらへ行っても良いでしょう。広角で撮影していますから、写真の印象より木の子茶屋は近いです。

日向山

13:36 日向山に到着。前回壊れ掛けていた山名板は柱を残すだけとなり、代わりに粗末な(失礼)手書きの板になってました。横瀬町と書いてあるのは町で設置した物という事でしょうか。

下山経路

14:00 まで休憩し、矢印の経路で戻りました。駐車場に着いたのは14:54 でしたが、農村公園の所で道を間違えたので、すんなり戻れれば45分で着きます。

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