三ツドッケ(1576m)
仙元谷ルートの詳細を見付けたので、それを参考に行ってみました。このコースはエアリアマップ2010年度版から削除との事なので、今後益々荒廃が進むと思われ、このまま廃道という可能性だって有ります。上の図はGPSロガーによる軌跡ですが、性能不足なのか酷い有様だったので多くのポイントを削除しました。雲が厚い、樹木の葉が多い、谷が深いなど、思い当たる事は幾つか有りますが、これ程酷かったのは初めてです。
川俣から天目山林道を進んで行くと細久保橋にゲートが有り、その手前谷側の路肩が広くなっていて2〜3台の車が止められます。既に1台止まってましたが、コース上では誰にも出会わなかったので釣り人かも知れません。7:37開始。
5〜6分でシゴー平です。営林施設が並ぶ傍らに山の神が祀られているのでお参りして行きました。ここにはトイレも有りましたが、使用禁止でした。
ゲートから最初の橋を渡って、その先のヘアピンカーブに仙元谷と書かれた立て札が有り、川沿いに踏み跡が続いています。ここは旧登山口で、現在はは廃道ですから入らない方が良いでしょう。1段目のリンク先に詳細図が有るので、それを参考に現在の登山口へ。
8:02 ここが現在使われている登山口です。標柱に↑と「グミの滝・一杯水へ」の文字が手書きで書き込まれていました。
8:08 旧登山口からの道が合流して来ます。未だに道がしっかりして見えるのは恐らく経路を覚えている人が使っているのでしょう。1時間以上迷ったなんて例も有りましたから、初めての人は使わない方が無難です。
この様な木橋が幾つか支流に架かっています。腐食が進み体重を支えるには心許なく、1歩毎に大きくしなり恐ろしい。最初の橋は渡るしかないですが、その後は全て本流も含め上流側に踏み跡が巻いていました。
谷底は深いのでよく見えません。地形図を見る限りは50m〜100m位ですが、遥か下に思えます。路肩の下がオーバーハングになっている所も有り、怖いので山寄りばかり歩いてしまいます。
8:54 わさび田(現在は廃田)に到着。いつ頃から放棄されたのか分かりませんが、小屋の様子を見ると随分経つのではないでしょうか。こんな奥地では出荷するのも大変だったでしょうね。
わさび田小屋のすぐ近くに標柱が立ち、←と「グミの滝へ(5分)」が手書きで書き加えられています。このまま上流を目指せば着くのですが、道が対岸に移ったりして少々分かり辛く、歩きにくいザレ場も通るので5分で着くのは難しいと思います。
9:23 標柱の分岐まで戻り、一杯水に向かいます。橋は使えないので石を渡って行きます。
わさび田小屋の対岸辺りから沢を離れ、急斜面を登ります。ご覧の様にザレ地を登る道なので遠目には見え難く、登り口を発見するまで少し迷いました。木の根元が埋まっているので崩落地らしく、古い道は地面の下なのでしょう。
ここで涸れ沢を渡るのですが、道が崩壊していて3m以上垂直に落ちています。飛び下りられる高さではないので、近くの木に半ばぶら下がる様にして下りました。そこから沢を少し詰め、赤テープを目印に対岸の踏み跡を拾って進みます。
9:50 上流のわさび田に到着。このバケツを被った柵の柱は写真で度々目にしていました。石垣の向こうには綺麗な流れがあり、下流でグミの滝となって落ちます。
地面に転がる石には苔がびっしり。一面緑の中を道が続きます。
10:21 ここがリンク先のページで炭焼き跡と紹介している場所でしょう。確かに崩れた窯の様に見えます。窯から生えている木の太さを考えると相当古い物でしょうね。
木の向うが明るく見える様になりました。この辺りから先は上へ行くほど踏み跡が薄くなる感じで分散し、枝状に幾つかだまし道も有って分かり難いです。到達点が見えているので不安は有りませんが、私もこうしただまし道の1つに入り込み、最後は道の無い斜面を登る羽目になりました。
10:58 稜線に出ました。正しい道を選べばここに出ますが、私は東に100m位外れた所へ追いやられていました。
11:08 一杯水避難小屋でしばし休憩。雲が近くに見えます。疲れたので西の肩まで縦走路を行き、そこから直接山頂へ登る事にしました。
11:36 山頂への分岐を登ります。避難小屋からここまで思っていたより距離が有り、道も登っていました。
11:46 山頂に到着。薄暗い所から明るい山頂に出るので爽快感が倍増します。
3月の写真に比べると空気の透明度は数段落ちますが、この時期としては良い方じゃないでしょうか。鷹ノ巣山を中心に90度位しか見えなかったですが、湧き上がる雲なんて低山では見られないですし。
何種類かの花が咲き、蜂が飛び回るので落ち着きません。トンボも飛んでいて、この辺りではもう秋の気配を感じます。12:09下山開始。
12:19 南のドッケまで行き、ピークを超えてすぐの分岐を都県境に沿って左に下りて行きます。
12:29 下りきった所が丁度シゴー平への分岐になっています。矢印が変な方向を指していますが惑わされないように。
14:22 登山口へ到着。ゲート到着は14:43でした。