権現岳

楢抜山(553.5m)

楢抜山登山図

2011年10月中旬、奥武蔵で登り残した幾つかの山の1つ、楢抜山に登りました。前日からの雨が朝方まで続き、登山開始が遅くなるので近場の低山をと言う理由からです。こんな時の為に取っておいた山なので丁度良い機会でした。楢抜山だけではすぐ終わってしまうので、隣尾根の周助山(しゅうずけやま)・登戸(のぼっと)と合わせ周遊コースにしました。


生活道

星宮神社に駐車するつもりでしたが、当日は祭りを行っていたらしく止められませんでした。空き地は他にも至る所に有るんですが、公共の場所となると簡単には見付かりません。仕方なく志久屋バーベキュー場に駐車。シーズンオフという事もあり、半額(\500)にしてくれました。

10:42 出発。まずは登山口の遠い周助山から始めます。あまり知る人の居ない道を通り妻沢地区へ。

岩の切通し

こんな岩の切通しを抜けて尾根を越えます。短いですが雰囲気の有る道でした。

妻沢

妻沢側には指導標が立ってました。「○○坂を経て日影・赤沢」となっていましたが、坂の名前は失念しました。

鋭角に右へ曲がり原市場を目指します。左へ行って高源寺からも登れるみたいですが、周助山へは往復する事になるのでやはり原市場からが都合良いです。

原市場中学校のグラウンド横

原市場中学校のグラウンド横を通り、大通りに出る手前で左折します。数m先は中学校角の信号です。

登山口

11:01 150m位行くと、古い石垣の終わりに指導標が立っています。ここが登山口です。

墓地参道と兼用の道

途中からコンクリート舗装の道に変わり、突き当たる手前で左の細い道に入ります。写真が小さいので分からないですが、突き当たりは墓地でした。

踏み跡見失う

段々と勾配がキツくなり、杉の落ち葉や枯れ枝が散乱してくると道が分からなくなりました。通る人が少な過ぎるのか踏み跡もはっきりしません。登山道は諦めて自分で登り易そうなルートを見つける事にし、地形図で確かめようとしてハッとしました。車に置き忘れてしまったんです。更にヤマナビ2の予備バッテリーも忘れていました。

何かのアンテナ

ヤマナビ2で地形の確認は出来ますが、こうなると頻繁に取り出して見るわけにはいきません。何とかバッテリーを保たせなければならず、ヤキモキしながらの登山になりました。

北側の尾根が等高線の空いたなだらかな尾根の様です。常識的に見てそこに道を通すだろうと思い、そちらに向かうとビンゴでした。踏み跡が復活し、暫く辿ると緩斜面に何かのアンテナが有りました。「テレビ伝送線埋設ルート NHK浦和放送局」と書かれた杭が打ってあります。共同アンテナでしょうか。

確りした道に合流

山頂手前で確りした道に合流しました。どういう事?アンテナを過ぎた所に周助山を示す立派な指導標が立っていましたから、来たルートが登山道だった筈です。別ルートが存在するんでしょうか。

周助山

11:37 周助山(383m)に到着。最近立てられたっぽい新しい山名板が出迎えました。5分ほど休憩して出発。

はっきりした道

周助山から先ははっきりした道です。

登戸

12:04 登戸(435.8m)に到着。こちらも新しい山名板です。手前の鞍部で高源寺からの道を合わせている筈でしたが、気付かぬまま通り過ぎていました。気を付けていないと見逃す程度の道なんでしょう。

国土地理院の地形図だとここが周助山になっていますが、登戸が正しい様です。

尾根道

丁度昼ですが、朝食が遅かったので全く腹が減ってません。10分ほど休憩して出発しました。この山は綺麗な三角形をしていて、ほぼ120度間隔で派生する全ての尾根に同じ様な道が続いています。西に伸びる尾根道にはリボンの印が、北東に伸びる尾根道には枯れ枝が束ねて置いてありました。枯れ枝のサインはこの先も度々お世話になるので見逃さない様にしましょう。もちろん進入禁止の意味です。

林道

暫く軽いアップダウンが続き、突如現れる急斜面を登り上げると林道に出ました。しかし、対面に続く道が見当たりません。無理矢理登るのは大変そうですし、濡れた葉を掻き分けて行くのは気が進まないですから、やはり道を探して登りたい所です。取り付き点を探しながら仁田山峠方向に林道を歩き始めました。

好展望

ところが、一向に道は見付かりません。そうこうしている内に稜線は見上げる高さになってしまったので、そのまま仁田山峠へ向かう事にしました。帰宅後に他者の登山記録を読んでみると、どうやら林道に出たら逆方向に進むべきだったらしいです。完全にリサーチ不足でした。

ずっと眺望の無い道でしたから、景色が開ける点は良かったです。結果的にはこの日最初で最後の好展望でした。下段写真の山がこれから登る楢抜山です。

仁田山峠

13:20 仁田山峠に到着しました。登山道はいきなり急登で始まってます。反対側には下って来る筈だった道が見えました。

楢抜山の急登

やっと1つピークを越え、急下りを終えると再び楢抜山の急登です。

楢抜山

13:49 楢抜山に到着。ここには小さな手製山名板があるだけでした。なかなかの達筆です。こういう木片をよくカマボコ板に例えますが、実際のカマボコ板より小さそうです。

名栗湖の方からこちらを見上げると、山頂の半分が伐採された山が見えます。ここに来るまではてっきりその山が楢抜山だと思っていました。今回通過したピークに伐採された所は無かったので、仁田山峠の向こうのピークだったのだと思います。

そろそろ腹が減ってきたので昼食にしたかったんですが、地面が濡れていて座れません。隣の天狗積で食事する事に決め、5分休憩のみで出発しました。

南の急斜面

楢抜山から東になだらかな尾根が伸びていますが、そちらへは行かず南の急斜面を下ります。ここにも枯れ枝が置いてありました。

天狗積

天狗積は露岩の鋭鋒です。短いから良いものの、仁田山峠からずっと急登が連続してます。

14:03 天狗積に到着。期待と裏腹に眺望の無い所でした。取り敢えず手頃な岩に腰掛け昼食です。休憩中もヤマナビ2のバッテリー残量が気になり、落ち着きません。いつもの半分位で切り上げ、14:38 出発しました。

Y字分岐

505m標高点のピークで論地山(340m標高点)への道を右に分けますが、流れからそちらに引き込まれる心配は無さそうでした。それよりも一下りして続くこのY字分岐の方が曲者です。一見すると左の方が歩き易そうですが、正しいルートは岩がゴロゴロして荒れた感じのする右でした。

70号線と鹿戸

途中、南の方角が僅かに開けました。70号線と鹿戸辺りの集落が見えます。その真上が大仁田山の筈ですが、登った事無いので良く分かりません。

加久良山からの下り

348m標高点は加久良山というそうです。加久良と狩倉は同義らしいので、ここもかつては狩倉だったのでしょう。

15:27 写真は加久良山からの下りです。ご覧の様に道とは思えない所を下って行きます。ここはリボンの目印も無く、ヤマナビ2で慎重に方角を確かめながら下りました。

枯れ枝のサイン

加久良山を正確に下れば後は明確な尾根道が続いており、このまま進めば下山口に着くと思っていたのですが、最後になってまた枯れ枝のサインが有りました。右斜面には赤リボンが尾根を外れて続いています。ヤマナビ2で確認しようと思いましたが、既にバッテリー切れでした。聞こえてくる音から麓は間近なのが分かるので、一か八か尾根通しに行ってみましたが、幾らも進まない内に草が密生し、使われていない道だと分かりました。

神社の裏手

15:53 元の位置に戻り、リボンを辿ると神社の裏手に出ました。山側に秋葉神社、麓側に素盞鳴神社(すさのおじんじゃ)が隣り合っています。下調べ通りここが登山口でしたが、それを示す標識も無ければ登山道も在りません。細い踏み跡が続くだけです。

鳥居

15:58 神社から鳥居まで結構距離が有り、ジグザグの山道になっています。撮影時刻を見ると5分の道程です。鳥居の左に見える建物も社殿で、神社名は無く「仮願」となっていました。奥の神社まで行かなくて済む様になっているのでしょう。

駐車場までは更に10分の道程です。バッテリー切れの為、加久良山を過ぎた辺りから駐車場まではカシミールでポイントを手打ちしました。

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