越上山

越上山(566.5m)

越上山登山図

2011年2月中旬、以前に物見山まで往復したコースから更に足を伸ばし、越上山まで行って来ました。この日は前日が雪だったので奥地の山は無理だろうと思っていましたし、翌日からまた天気が下り坂になる予報だったので快晴は望めないだろうという事で近場の山にしました。ところが、いざ出掛けてみると余りの天気の良さにビックリです。


パノラマ

7:52 前回と同じ駐車場から出発、8時ちょい過ぎには金刀比羅神社に着きました。都心方向はやや霞んでいるものの、完成間近のスカイツリーが確認出来ます。山側はすっきり澄み亘り、奥多摩と丹沢山塊の距離差が感じ難い程です。こんな事なら箱根にしとけば良かったですが、目覚めの時間からして既に遅く、今更言っても仕方有りません。


薄い雪化粧

神社左の迂回路で山頂をパスして行きます。普段なら見向きもしない杉の植林地が薄い雪化粧でハッとする程美しく、思わず見とれてしまいました。

物見山山頂下の分岐

8:45 物見山山頂下の分岐です。山頂はここから見える程近いですが、ここもパスして左の巻き道を行きました。

小瀬名の分岐

直進して北向地蔵に向かうのが近いですが、五常ノ滝へ寄り道するため小瀬名の方へ行きます。

物見山を過ぎた辺りから急に雪が厚くなりました。僅かな距離で随分違うものですね。新雪を踏んだ時の何とも表現できない音と、足に伝わる感触が好きです。前から思っていたんですが、片栗粉を強く握った時の音ってこれに似てません?

小瀬名

小瀬名は家が2〜3軒在るだけの集落です。この辺りではユガテばかりが取り沙汰されていますが、ここだって遜色ない別天地だと思いますけどね。

五常ノ滝

9:20 小瀬名を過ぎ、中野地区に入る手前で舗装路に出たら、下り方向へ7〜8分で五常ノ滝です。道路脇を流れていた沢が滝となって落ちているので、このすぐ上は道路です。

思ったより小さい滝です。正確な数字は分かりませんが、印象としては落差5〜6mですかね。

三叉路

100m位戻り、三叉路を来た時と逆の方へ曲がって北向地蔵へ向かいます。こちらは舗装されてない林道です。

逆K字の分岐

舗装路に突き当たる手前で左へ行きます。つまり、道は逆K字になっています。この舗装路は先程三叉路で分かれた道で、ぐるっと遠回りして中野集落を通り、ここまで繋がっているんです。ここを左に曲がるのもショートカットの為で、舗装路を歩くのが嫌でないなら向こうの方が歩き易いかも知れません。

再び舗装路に出会ったら、ヘアピンカーブの内側に続く細い道を登って行きます。

北向地蔵

9:50 正面に見えるお堂が北向地蔵です。斜め前後方向に舗装路、道路を渡ると鎌北湖へ向かう道、北向地蔵の前を通って物見山へ続く道の五叉路になっています。小瀬名への分岐を曲がらずに真直ぐ来ていたら、奥のピークから下って北向地蔵の前へ出る事になります。左へ折り返して舗装路を登って行きます。

スカリ山入口

500〜600m行くと分岐が在りました。地図に記載された分岐はもう少し先の筈です。手書きで矢印とスカリ山の表示がされていました。スカリ山? 初めて聞く名です。地形図には434.9mの三角点が有る方向なので、恐らくそれの事だろうと予想はしましたが、取り敢えず行ってみる事にしました。

観音ヶ岳

10:00 地形図にはすぐ東に10m位低いピークが在り、続いて434.9mピークになっています。その通りでまず先に東峰へ到着しました。こちらのピークにも名前が有り、観音ヶ岳と書かれた小さなプレートが松の木に括り付けられています。観音ヶ岳とはまた随分立派な名が付けられたものです。主峰(と思う)のスカリ山なんて意味も分からん名なのに。

眺望はまあまあで、毛呂山辺りの街並みが見えます。

スカリ山

観音ヶ岳からスカリ山までは3分です。向こうより少し広いだけですが、こちらには丸太のベンチが用意されていて、眺望も良いです。

生憎ベンチが雪を被って座れない為長居しませんでしたが、北から西にかけての眺望はなかなかのものです。こんな所にこんな穴場が有るとは思いもよらず、良い収穫でした。

山頂からの眺め

スカリ山からの眺望です。稜線中央のピークは蕎麦粒山で、綺麗な三角形が目立つ為、山座同定の時は私にとってのランドマークとなっています。右端は大持山から小持山にかけての稜線で、更に右に武甲山、川越(かんぜ)山と続き手前の稜線に没しています。小写真左のピークが目的地の越上山です。撮影時は自信無かったのですが、持ち帰り調べた結果、確信するに至りました。右のピークは傘杉峠北の683m峰か、関八州見晴台が方角では該当します。


小さな手作り標識

スカリ山を西に下り、平坦な稜線を少し行くと急な下りが始まります。下り途中で小さな手作り標識が見えたら、そこを右に曲がってトラバース道に入ります。そこは小尾根が分岐している所で、右の小尾根に移る形です。

余りに小さい標識で見落としてしまいそうですが、雪の為に足跡が目立ち、難なく発見する事が出来ました。雪が無ければ真直ぐ行ってしまいそうですが、この下には地図に書かれたルートが横に通っている筈ですから、それ程気にしなくても良さそうです。

エビガ坂

下り切った所で鎌北方向への道が右に分岐していました。左後方からは地図の道が合流していて、変形十字路になっています。みちさと峠という名らしいです。

10:20 更に1〜2分行くとエビガ坂です。ここはユガテへの道が左に分岐する鞍部ですが、坂と言うからには鞍部の事ではない筈です。何れかの方向が本来のエビガ坂なんでしょうか。

越上山遠望

スカリ山手前で分かれた舗装路が再び近付いた所で、また前方に越上山が見えて来ました。今度は奥の稜線と被らないので、はっきりと形が分かります。大岳山を小さくした様な山容ですね。

この後、道は舗装路と絡み合うように何度か合流・分岐を繰り返して行きます。

越上山分岐

越上山を過ぎかかった所で、切り通しの様な所から山頂への道が折り返し気味に分岐していました。道は山の向こうへ通じておらず、ここから往復する事になります。

この左手には小さな神社が在り、少し先の鳥居から階段を登って行く事が出来ます。

越上山

11:30 山頂に到着しました。全方位が木に囲まれて眺望は有りません。日蔭なので気温が低く、寒いのですぐに退散しました。

山頂少し手前に岩場が在り、日当たりが良いので小休止。昼食休憩にしても良い時刻ですが、岩場では不安定だし、充分な広さが取れないので休憩のみにしました。

地図を広げ何処か休憩適地は無いものかと探してみると、少し先に諏訪神社が見つかりました。地図に載る位ならそれなりの広さは有る筈です。そこが駄目なら顔振峠まで足を伸ばす事に決め、10分程休憩して出発。

神社の駐車場

11:56 突然広く平坦な場所に出ました。どうやら神社の駐車場みたいです。雪が無ければここでも良いのですが、この状態では無理です。本殿の方へ向かいました。

諏訪神社

なかなか立派な造りの神社です。階段を登り、拝殿の左を抜けて顔振峠に道が続いているので、結構ハイカーが通ります。トイレも有るので、ここで休憩する人も多い様です。

休憩場所

神社を見下ろす裏山に陣取り、休憩場所としました。日当たりがよく、風も来ないので快適です。

御神木と言える様な巨木が倒れていました。枝先には葉が多く残っていますから、そんなに古い話ではなさそうです。落葉樹だとしたら昨年の台風によるものではないでしょうか。

13:10 下山開始。さて、帰りは少し楽をしようと思い途中で舗装路を歩いたのですが、1つ前の区間と勘違いしてエビガ坂を巻く部分を行ってしまいました。地図をよく確認しなかった自分が悪いのですが、とんでもないミスです。1番上のGPS軌跡を見れば一目瞭然で、この部分は往路に比べて3倍か4倍歩いたと思います。楽をするつもりが返って苦しむ結果になりました。

みちさと峠への分岐

14:29 ここが地図に有るみちさと峠への分岐です。ここまで来て登山道へ戻っても、スカリ山を越えてすぐに舗装路へ出てしまいますから、北向地蔵まで舗装路を行きました。

北向地蔵2

14:43 やっと北向地蔵まで戻って来ました。舗装路を長く歩き過ぎたせいで足の筋肉がパンパンです。ログデータを調べたら50分も歩いていました。往きの同じ区間を見ると、歩行距離は短くてもアップダウンが有る為やはり約50分掛かってました。同じ時間であっても舗装路の方が精神的苦痛は大きく、もっと時間が掛かっている様に感じました。

日和田山分岐

15:33 前方に見えるのは日和田山です。ここは丁字路になっていて、左に行くと山頂すぐ下の巻き道を通り金刀比羅神社左側に、右に行くとすぐ先の分岐を左で金刀比羅神社右側に出ます。どちらへ行っても時間・労力ともに大差無いと思います。往きと同じ右の道を行き、駐車場まで約15分でした。

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