両神山

両神山(1723.5m)

両神山登山図

2010年11月下旬、2度目の両神山に登りました。1度目で予告した通り八丁尾根コースを使っての登山です。八丁峠への取り付きには、八丁トンネル北側入口と上落合橋からの2通りが有り、復路で直登コースを下るのに都合が良い上落合橋からのスタートとしました。この直登コースは最近知ったのですが、廃道となってからも1部の人達に使われ続けている隠れた最短コースです。八丁トンネルの登山口にトイレ有り。


登山口

ヘアピンカーブに2つの橋が架かり、上が上落合橋、下が落合橋です。駐車場は橋の間と落合橋の下側の2箇所有り、八丁尾根コース登山口は上落合橋を渡ってすぐです。下山口となる直登コース入口は落合橋の横でした。

8:43 開始します。両神山が日光を遮っているのでかなり寒い。広角レンズを家に忘れてしまったので、全て標準レンズによる撮影の為画角が足りず、狭い場所では全体が写せませんのでよろしくです。

両神山登山1

八丁沢を離れ、斜面をつづら折れに登る様になると日が差し始めました。

八丁峠

9:25 八丁峠に到着。峠からの道がいきなり下りなので戸惑い、軽く休憩しながら地図で確認しましたが、間違いではなく小ピークを巻いている為でした。

両神山の笠雲

車で走りながら見た両神山には、笠雲みたいにずっと雲が被っていて、時間が経ってもあまり変化がありません。山頂に着いてもガスって何も見えないんじゃ嫌だなと思いながらも、ここ迄来たら登るしかないです。

鎖場

数え切れないほど続く鎖場も、1番最初は鎖を必要としない様な所から始まります。しかし、徐々に長く急になり、正に牙をむき出してと言う表現がぴったり来る感じになります。

八丁尾根に掛かる雲

雲による演出も手伝い、雰囲気に呑まれて帰りたくなってしまいました。登っている時は、目の前の手掛かり足掛かりに集中しているので何ともありませんが、登る前に見上げた時や、登り終えて見下ろした時には全身がざわつきます。これは二子山に引けを取らないですね。


行蔵峠

10:04 行蔵峠です。道が分岐しているわけでもなく、岩のピークなのに何故峠なのか全く不明。ここの登りも含め、幾つか垂直に近い所が在り腕力も必要です。

西岳

10:15 行蔵峠を急下りして、また同じ様に登ると西岳です。

龍頭神社奥社

10:32 赤い屋根が目立つ龍頭神社奥社。神社の奥に尾ノ内への道が下っています。この辺まで来ると恐怖感がマヒしてしまったのか、鎖場の急登も苦でなくなり、楽しくさえ思えて来ました。

振り返った八丁尾根

振り返って見るとギザギザのピークが幾つも並んでいます。

東岳

11:03 東岳に到着。ここにはベンチ・テーブルが置いてあるのでひと息つけます。到着と同時にベンチを占領していたグループが出発したので、10分ほど休憩。八丁峠からここまで1時間半ちょっと、距離を見るとまだ半ばを過ぎたばかりです。

前東岳

目の前のピークの奥に、更に高いピークが見えます。あれが前東岳でしょうか。

地面に白い物

雪か霜か分かりませんが、地面に白い物がちらほら。

歩き易い道

上段写真の岩場を登った所からは、以外にも歩き易い道が続いていました。山頂手前で2〜3の鎖場が残っているだけですから、ここからグンとスピードアップします。

山頂1

ここを登れば山頂です。

山頂2

11:41 山頂に到着。登山口から約3時間、東岳からは約30分です。山頂には相変わらず人が多かった。

山頂から見た八丁峠

八丁峠方向です。でも、どこが峠か分かりません。


山頂から見た西方向

西方向。遠くに見えるのが八ヶ岳なのは分かりますが、他は分かりません。


山頂からの風景1

雲は下を流れて行き、山頂はずっと日が射していました。


山頂からの風景2

南は雲が光って綺麗です。富士山の頂部が小さく写っているのですが、分からないでしょうね。


分岐

12:20 下山開始。分岐にはロープが張ってありますが、無視して梵天尾根方向に向かいます。すぐに写真の分岐が見えますので、作業道と書いてある方に下りて行きます。入口には立ち入り禁止の表示がされていますが、何か有ったら自己責任と言う事で踏み入りました。

細い踏み跡

細い踏み跡が続き、とても道と呼べる代物ではありません。しかし、特別危険と言う風でもなく、山慣れた人なら問題なく歩けると思います。

山頂の真下

この辺りが山頂の真下だと思います。この様な沢筋を全部で4箇所通過するのですが、ここは問題なく通過できます。2番目も流れに沿って少し下り、安全な所を渉る為問題有りません。

問題は3番目と4番目です。前2つと違い1枚岩の沢筋で、水が流れていたらナメ滝の様になる所です。3番目の所で足を滑らせ、1m位滑り落ちてしまいました。

沢筋

落ち葉に小さな段差が隠れていた為そこで止まりましたが、逆に言えば落ち葉に埋もれていなければ段差が見えていた筈で、そこを通って何事も無く通過出来ていたでしょう。お陰でズボンに穴が開いてしまいました。

写真は4番目で、ここが最も危険です。ロープが渡してあるので何とか渉れましたが、無ければ不可能でしょう。滑落したら谷底まで止まれそうもありません。入口で表示している危険とはここを指しているのだと思います。

緩やかな尾根道

前半で沢筋は全部通過してしまい、後半は緩やかに尾根を下ります。奥武蔵の、それも平野に近い越生辺りを歩いている様な錯覚を起こし、リラックスして歩くことが出来ました。

急な下り

下山口が近くなりました。最後は写真で分かる通り、急な下りになっています。

下山口

13:32 下山口の落合橋に到着。1時間12分で下りてしまいました。このコースなら登りは1.5倍と考えても、2時間掛からずに登れてしまいそうです。

廃屋

往きは志賀坂トンネル前から林道に入って来ましたが、帰りはそのまま逆方向に抜けて中津峡経由で帰りました。途中に在る小倉沢集落は、昭和の、それも高度成長期の頃のまま、時間が止まっている様な雰囲気が味わえます。

初めて自分で車を買った時に、この辺を走った時はまだ、住人を見掛ける事が出来ました。今は住人の居ない、無人の集落です。ネットで調べてみたら、廃墟好きには有名な所みたいですね。この日もカメラを手にした人が、何人か撮影して回っていました。

赤岩岳

赤岩岳です。小倉沢集落から赤岩峠を経て山頂に至る道が在るそうです。

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