奥日光の白根山へ行ってきました。正式名称は只の白根山ですが、草津の白根山と混同しない様、日光白根山と呼ぶのが普通です。火口原湖の五色沼を取り巻く山々を指しますが、中でも本峰の奥白根山があまりに有名な為、日光白根山に替わって奥白根山と呼んでも充分通用します。今回はそこに金精山を加え、周遊ルートに仕立てました。
6:29 菅沼登山口から開始します。路肩部分が駐車場になってますが、今年から有料化(¥1000)されてしまいました。車の外気温表示は-3℃。寒いです。
トイレは菅沼茶屋の物が使えます。コース上には他に無かったですから、無理矢理でも出し切っておいた方が良いでしょう。
皆がこぞって弥陀ヶ池へ向かう中を反対方向に歩き始めます。車道に出て金精トンネル方向に向かうと、100mほどで分岐が在りました。指導標の指す方向が90度ずれていますが、これは登山者に目立たせる為で、仕方無くでしょうね。
平坦路から登りに変わる頃、大型の笹原になります。スズタケかと思いましたが、幹の全体を皮が覆ってないので違うみたいです。
黄葉が綺麗でしたが、道の方はあまり整備されているとは言えません。夫婦と思われる二人連れを追い抜くと、時々蜘蛛の糸を切る様になりました。どうやら先頭に立ってしまったみたいです。
7:10 金精峠(こんせいとうげ)に着きました。金精トンネルの日光側に登山口が在り、ここでその道と合流しています。ここには金精神社が在ります。
日光側の眺めが素晴らしいです。湯ノ湖の奥に戦場ヶ原が広がり、その更に奥には男体山が形の良い山容を見せています。
出発から1時間も経っていないので、写真だけ撮って先へ進みました。前方に見える鋭鋒が金精山(こんせいざん 2244m)です。東側がすっぱり切られた様な断崖で、ここから見ると本当に登れるのかと疑いたくなる様な山容をしています。
稜線が急激に立ち上がる所から、トラバース気味に巻き始めました。取り付き易そうな斜面に移るのでしょう。紅葉の綺麗な区間です。
道が山頂に向かい始めました。稜線をそのまま登っても、大して変わらんのじゃないかという様な急斜面です。梯子有り、ロープ有りのアスレチックコースでした。
7:46 山頂に着きました。眺めの良さは金精峠以上です。荷物を下ろし、休憩にしました。
隠れていた女峰山も、ここからなら見えました。それにしても寒い。リュックを背負っていた背中が汗ばんでいたので、そこから急激に体温を奪われる感じです。あまりのんびりする気になれません。
7:54 出発。
金精山からの下りでカモシカに遭遇しました。こんなに白い個体は初めてなので、一瞬正体が掴めず身構えてしまいました。年齢によるものでしょうか。
最初だけこちらに目を向けて凝視していましたが、その後は気にも留めない感じで悠々と横切って行きました。
8:13 国境平です。ここから湯元温泉へ道が下っています。最初に考えたルートは、この道(中曽根コース)と前白根山から湯元スキー場へ通じる、白根沢コースを結んだ周遊ルートでした。しかし、この2つのコースはあまり使う人が居らず、荒れ放題との事でしたので止めました。
8:40 五色山に着きました。二度目の休憩にします。
奥白根山と五色沼。いいですねえ。絵になります。望遠レンズで山頂を撮ったら既に到着している人が居て、バラバラと数人の人が写ってました。ロープウェイを使って丸沼高原から登ると2時間半らしいですが、それでも夜明けと共に歩き出さないと着かない計算です。
8:56 前白根山に向けて出発。
暫く荒涼とした稜線が続きます。奥白根山の方から常に強い風が吹いている様で、木の枝もそちらには育たず、幹も傾いています。面白い景色でした。
9:24 前白根山に到着。写真だけ撮って先へ進みます。奥白根山への分岐は手前に在るので、数十m戻る事になります。
前方に分岐が見えますね。矢印の方へ行くと五色沼に下りられます。
五色沼へ寄る事にしました。ガレた急坂を下って行きます。
9:48 湖畔に出ました。分岐から17分です。五色沼は近付いて見ると透明で綺麗な水でした。
9:52 奥白根山の方に向かって歩くと再び分岐しています。左へ行くと先程分かれた道に戻れます。右に行くと弥陀ヶ池です。
登りに取り掛かる前に休憩としました。奥白根山は見るからにキツそうな山ですから。
10:04 出発。
10:17 五色沼避難小屋です。ここで前白根山から分かれた道に合流します。中は覘きませんでしたが、他の人の記事を見るとトイレは無い様ですね。
五色沼を見下ろせる高さまで来ました。キツい登りです。
男体山の方を見ると、いつの間にか雲に覆われていました。こちらは大丈夫でしょうか。
11:05 山頂直下の窪地です。着いてみて愕然としました。山頂辺りを見ると人だかりで、ぱっと見100人位の人が身動きの取れない状態の様でした。更に、丸沼高原からのルートには十数人の人が列を成し、次々とそこへ加わって行きます。これは…のんびり行くしか無い様ですね。
11:16 我慢の限界に達して列を離れ、岩場を無理矢理登って山頂近くに立ちました。入れ替わり立ち替わり記念撮影している間隙を縫って、何とか他人の写ってない山頂が撮れました。写真さえ撮ってしまえばここに居る必要はありません。さっさとこの場を離れました。
隣のピークとの間は溝になっていて、20〜30mの崖を下らなければなりません。弥陀ヶ池へのルートはそちらに在るのです。
最高の眺めです。燧ヶ岳の特徴的な双耳峰が一際目を引きます。この景色を眺めながら昼食休憩にしました。
奥が菅沼、手前が弥陀ヶ池です。弥陀ヶ池で休憩している人達は下山途中なんでしょうか。
山頂西側は溶岩剥き出しで荒々しい雰囲気です。この山が火山である事を思い起こさせます。右上に写ってるのは武尊山でしょうか。
12:41 午後になって雲が掛かり始めました。そろそろ下りた方が良さそうなので下山します。遠くに丸沼高原のロックガーデンが見えます。あそこがロープウェイの山頂駅になっていて、半数以上があそこから登って来ている様でした。
登った側より急斜面です。ガレているので落石を起こさぬ様慎重に下らなければなりません。
急斜面だけに下るのが早いです。あっと言う間に見上げる高さになりました。上の方では斜面に人がへばり付いている様に見えます。
13:13 座禅山手前の分岐が見えて来ました。道はここで七色平へ下る道、座禅山へ登り返す道、弥陀ヶ池へ下る道に分かれます。菅沼登山口に下るのであれば、弥陀ヶ池の1択になります。
13:27 分岐からジジババの団体に塞がれてスーパースローペースになってしまいました。道幅が狭いので追い抜く事も出来ずフラストレーション溜まりまくりです。弥陀ヶ池でやっと開放されましたが、もし休憩中にまた先行されたらと思うと休んでなんていられません。そのまま通過しました。
この道は通行量が多いのでもっと整備されているかと思いましたが、それ程でもないですね。往路の金精峠までと大差無い感じです。
最後は幅広い林道になりました。駐車場に到着したのは14:34 です。