天覚山

大高山(493m)/天覚山(445.5m)

天覚山登山図

2011年11月上旬、この日の天気は下り坂で、晴れ間は覗くものの雲の多い1日になる予報でした。こんな時は近場の奥武蔵で登り残しを埋めるに限ります。そこで選んだのが大高山と天覚山です。ただ、ここは周遊コースが作り難く縦走するしか無いので、この2座だけでは物足りず子ノ権現を加えました。東吾野駅近くに車を止め電車で移動、西吾野駅からのスタートとし、子ノ権現から登り始めました。考えてみたら、今まで子ノ権現には10回近く行っていると思いますが、自分の足で登るのは初めてです。車で簡単に行ける山ですから、登山意欲が湧かないのは仕方ないですね。


高麗川を渡る橋

今回が記念すべき第1回目になる訳ですが、西吾野開始の主要ルートである小床経由では面白くありません。ここは一捻りして森坂峠経由で登ってみました。

9:27 西吾野駅を出発。299号線を吾野駅方向に戻り、1番最初に高麗川を渡る橋(写真)が森坂峠への入口です。橋の向こうに丈夫なゲートが有り、一般車は通行出来ません。

森坂峠へ分岐

橋を渡るとすぐに砂利道へと変わり、暫く藪草の中の一本道となります。やがて植林地に入ると、間も無く細い踏み跡が右に分岐していました。入口には誰かが設けた見易いプレートが掲げられています。

森坂峠

9:51 森坂峠です。子ノ権現は左ですが、右に本陣山とあったので寄ってみる事にしました。442mの標高点ピークが近くに在るのでそれの事でしょう。途中で1人の単独行とすれ違い、本陣山では4人組のグループが休憩していました。いづれも団塊世代頃の年恰好です。奥武蔵の山で1番多く見掛けるのは意外にもこの年齢層なんです。

本陣山

9:58 予想通り標高点ピークが本陣山でした。この日は10月上旬頃の気温になる予報でしたが、それ以上に暑く感じます。汗だくになってしまったので上着を脱ぎ、Tシャツ1枚になりました。天覚山を下る時まで1日中その格好で過ごしてます。10分休憩して出発。

分岐

イモリ山は東斜面を一旦巻き、南側から登る様になっています。石祠を通過した所で右に分岐しているので、山頂までの20〜30mを往復です。

イモリ山

10:29 イモリ山は山名板も無い山頂でした。樹木に囲まれた狭い山頂で眺望も無く、数人で押し掛けたら座る事も出来ません。

山頂の目立つ1本の木に熊の爪痕が有りました。新しいものではないですが、こんな所にも居るんだとちょっと驚きです。

子ノ権現登山道

10:47 小床集落から子ノ権現に伸びる道へ合流しました。西吾野から登ってくる場合、この道を使う方が一般的です。直進する踏み跡は古道で、吉田山〜小床峠経由の道を合わせ再びこの道と繋がります。

子ノ権現駐車場前

11:13 子ノ権現駐車場に到着。右カーブの先はすぐに駐車場で、竹のガードレールの切れ間にスルギへ向かう道が伸びています。ここにはトイレが有るので用を足し、息を整えながら暫く景色を眺めていました。

これから向かう大高山が見えます。この写真だと良く分からないですが、肉眼や縮小前の写真だと天覚山も見えました。直線距離だと5kmに満たない距離ですが、この日は湿度が高いらしく霞んでしまっています。

モミジ

このモミジはPhotoページで2度写真を載せている木です。まだ若干時期が早いので色付きは今1つですかね。

スルギ方向の道

11:27 スルギに向けて下り始めます。初めは草薮の中の道なのでこの道で良いのか不安になりましたが、植林地に入るとすぐに確りした道になりました。

途中、538m標高点のピークへ踏み跡が分岐していたので寄ってみました。何も無いのでそのまま通過して下りると、反対側の分岐には久々戸山の表示が。スルギは巻き道の方に在るらしく、この時点で通り過ぎていました。

細尾根

六ツ石ノ頭の急坂を下り、高反山への踏み跡を分ける所が小さな平坦地でした。時刻は12時を回っており、この先も手頃な場所は無さそうなので昼食にしました。

30分ほどで休憩は切り上げ出発。板谷ノ頭までは細尾根が多く、樹木の厚みが無い為隙間から景色が覗けます。

板谷ノ頭

12:53 栃屋ノ頭は522.1mの三角点峰です。四本松山の別名も有る様です。ヤマレコで板谷ノ頭となっているのは、どうやら読み間違いの様ですね。栃屋谷の源頭なので栃屋ノ頭とするのが自然な流れです。

採石場

栃屋ノ頭からは採石場を見下ろしながらの下りです。土曜日というのに重機の音が鳴り響いていました。

キワダ坂

13:06 尾根道を分断する様な舗装路に出ました。足元には誰かが私的に設置したと思われる指導標が有ります。その指導標に「車道歩く」と書いてあったので分かりましたが、無ければ対面の斜面にある筈の無い道を探し回っていたかも知れません。

話は少し戻りますが、六ツ石ノ頭を下ってすぐの、堂平山への踏み跡分岐に着くと手書きの小さな道標が有りました。それにはこれから向かう先が「キワダ坂」とあり、気になって帰宅後に調べてみると栃谷ノ頭〜前坂間に在る峠の様なのです。現在は車道峠になっているそうなので、ここがそうなんじゃないかと思います。この車道がかつての峠道だとしたら、丁度ここで尾根を乗っ越す形になってます。

前坂分岐

車道を5分足らずで前坂への道が分岐していました。こちらにも手作り指導標が設置されてます。最近この辺りは飯能アルプスとか言う呼び名で人を集めているみたいですから、自治会か何かで設置したものかも知れません。

それにしても、この辺は峠を坂と呼ぶ事が多いんでしょうか。それとも刈場坂峠みたいに元々○○坂峠だったのを略したんでしょうか。先程のキワダ坂もそうですが、この先の前坂も明らかに峠です。エビガ坂(越上山の項参照)というのも在りました。そう言えば、場所は遠く離れていますが、先日雲取山に登った時のブナ坂も峠と呼ぶべき所です。共通しているのは尾根道との交差点になっている点でしょうか。

前坂

13:22 前坂です。分県登山ガイドでは吾野駅からここを通って大高山〜天覚山〜東吾野駅というコースが紹介されています。天覚山からの下りは沢筋コースですが、歩行距離は6.5kmになっていました。私の歩いた行程はGPSログによると約17.5kmですが、経験からいつも2〜3割多く表示される事が分かってます。誤差を修正する機能が無いため常に数m幅でジグザグ歩きをしている事になっているからです。12〜13kmが妥当なところでしょう。

舗装路

突如グリーンの金網フェンスが現れたと思うと、急下りになり舗装道路に出ました。地図を見るとキワダ坂の道が飛村で分岐し、その一方がここに伸びています。この先は大高山・天覚山の北斜面を長々と巻きながら、東吾野まで下っている様です。

大高山

13:52 大高山(おおたかやま)に着きました。南側が少し開けて景色が望めますが、この日は霞んでしまってはっきり見えませんでした。薄っすら大仁田山が見えていた様に思います。10分休憩して出発。

大岩

10分程で大岩です。

地形図にはここと天覚山の中間辺りで乗っ越す道が記載されてますが、全く気付かずに通り過ぎてしまいました。既に廃道なのか、気を付けていないと見落とすほどの細い道なのでしょう。

天覚山

14:57 天覚山に到着。南西側に展望の広がる明るい山頂です。丸太のベンチが多数置かれ、少しぐらい人数が居ても座る場所には困りません。

後は下るだけですから休憩を長めに取り、15:21 出発しました。

両峯神社跡

少し下の広場は両峯神社跡です。ここで沢筋コースと尾根筋コースに分かれます。どちらに進むかは単に好みの問題で、東吾野駅手前で再び合流します。

尾根筋コース

眺めの良さそうな尾根筋コースを下りました。南面が伐採されて期待通りでしたが、新たに植えられた檜が大分育ってます。数年の内に展望は利かなくなるかも知れません。

分岐

中間辺りで分岐していました。右の方が確りした道ですが、左もそれなりに踏まれた道です。尾根の流れからすると小学校の辺りに下りられるのかも知れません。私は車を林道に止めて来たので右へ下ります。

右へ下るとロープの下がった急下りになりましたが、長くは続かずすぐに元の様な傾斜に戻ります。

沢筋コースに合流

林道に出る直前で沢筋コースに合流しました。

林道

15:54 林道を3分ほど下ると駐車した場所でした。駅までは更に5分ほど掛かります。それにしても、30分強で下山出来るんだから低山は楽で良いです。苦手な下りは短いに限りますから。

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