父不見山(1047m)
西御荷鉾山より父不見山。父不見山は神流川を挟んで御荷鉾山の反対側に在ります。丁度オドケ山の正面辺りでしょうか。
観音山山頂より。この山は双耳峰で、東側の1047mピークが父不見山、西側の1065.7mピークが長久保ノ頭と呼ばれています。全体を指して呼ぶ時は父不見山ですから、低い方が主峰という事になる変わった山です。
父不見山フラワーラインという林道が山腹を走り、この山も短時間で山頂に達する簡単登山が出来ます。ただ、表玄関と言えるのは万場で、この日2組のハイカーと会いましたがいずれも万場から登って来られたそうです。
それにしても父不見山とは変わった名前です。1度見聞きしただけで強く印象に残りますね。読み方は「ててみず」「ててみえず」「ててみえじ」等ある様で、どれが正しいとは言えませんが、地元では「ててめーじ」と呼ぶそうなので「ててみえじ」から変化したのかも知れません。途中で見掛けた看板は「ててみず」でしたが(これは湧水の名前なので洒落かも)、杉ノ峠の標識ではローマ字表記が「ててみえず」です。写真は登山口付近から山頂方向を写したもの。
長久保林道を登って行き、父不見山フラワーラインに突き当たったら左へ数十メートルで登山口です。駐車場は無いので路肩に止めます。近くにトイレは無いので合角ダムか倉尾ふるさと館で済ませておいた方が良いでしょう。8:11 開始。
8:21 つづら折の急坂を登り切ると杉ノ峠に到着です。2000年の大規模な山火事で山の南面は焼野原になったそうですが、その後植えられた檜が育ち早くも人の背丈を越えています。杉ノ峠は焼け残った巨木が数本良い雰囲気を作り出していました。
杉ノ峠からは県境界線上の道を行きます。わざわざ中央に道を通さなくてもいいだろうに、ど真ん中に杭が打ってありました。杉ノ峠まで登ってしまえば山頂近くまで緩やかな登りが続き、周りを眺めながらのんびり進めます。所々で焼け残った檜が1列に並び、何とも山道らしい景色です。檜の幼木の中でレンゲツツジが頑張っていました。
檜が4〜5mに育っているのでなかなか遠望が利きませんが、慌てる事はありません。山頂に向けて最後の急坂を登ると大きく開けている場所が有ります。
笠山辺りから雲取山の更に西までずーっと山並みが続きます。
8:47 山頂です。なんか地味で標識が無ければ通り過ぎてしまいそうです。
御荷鉾山を背にする様に標識が立てられています。記念撮影用ですね。山桜が満開で綺麗でした。
長久保ノ頭への道は急な下り坂で始まります。山頂で左へ90度曲がる様に進んで行きます。急斜面の上ザレた所があるので1度コケそうになりました。
9:00 長久保ノ頭に到着。父不見山からは往路、復路とも11分です。
父不見山の山頂は360度木に囲まれていましたが、こちらは東側が開けています。登って来た杉ノ峠からの尾根や、その向こうの城峯山が良く見えます。でも今だけでしょうね、目の前は全部檜ですから。
ここには2等三角点が有ります。それはそうと、名前が大塚になっていますね。長久保ノ頭ではなく大塚が正式名なのでしょうか。
9:14に長久保ノ頭を出発して、杉ノ峠着が9:43。登山口まであと10分ですから合計40分。登りは約50分なので、ゆっくり歩いても往復2時間掛からないでしょう。この峠は昔ながらの姿を残している感じで本当に良い雰囲気。休憩するならここが良いです。気に入りました。
9:56 登山口に到着。写真の車以外にもあと1台停まってましたが、いずれも地元のかたで山菜採りに来ている様でした。
帰り道の倉尾ふるさと館近くで子之権現を見かけ、寄ってみました。こちらも飯能のと同じく足腰守護の神様です。