酉谷山(1718.3m)/七跳山(1651m)
梅雨明けの3連休2日目、再び酉谷山へ登りました。この前は運悪くガスってしまい、景色を楽しむ事が出来ず不満だったので再チャレンジです。1ヶ月振りの酉谷山は天候にも恵まれ大変良い登山となりましたが、しばらく山に登っていなかった為体が鈍っていないか心配でした。同じコースを登ったのではつまらないと言う理由も有りますが、体の事も考えて今回は日原の小川谷から登る事にしました。
小川谷林道を再奥まで進むと広い駐車スペースになっています。林道はまだ先へ通じていますが、ここから先は常時封鎖している様なので事実上の突き当りです。手前のカロー谷と分かれる辺りにもゲートが有りますが、冬季以外はだいたい開放しているみたいです。ここの標高はおよそ1050mで、山頂までの標高差は700mに満たないお手軽コースと言えます。7:34スタート。
奥に進むにつれ、谷底との差が詰まってきます。梅雨が明けたばかりで水量が多いのでしょうか、滝のような轟音が鳴り響いています。
7:52 沢との高低差が無くなった所が三叉です。橋を渡ると道は分岐になっていて、右が酉谷山へ向かう道です。直進する道もしっかりした道で、行方にはもう1つ橋が架かっているのが見えますが、分岐から数mの所にバリケードが置かれ通行止めとなっていました。滝谷ノ峰やウトウの頭から三叉に下る道が存在するそうですから、恐らくその道なのでしょう。
橋の上から撮影。この沢に沿って上流まで登り詰める事になります。
崩落で道が付け替えられた所が2箇所有りました。どちらも折り返す様に逆方向に登って行きます。古い道は両方ともトラロープで簡単に塞いだだけなので、台風の後などでは吹き飛ばされているかも知れません。
これは支流に架かる橋だったかも知れませんが、この他にも橋の無い所を2〜3渡渉しました。道が突然途切れて対岸に続くので、一瞬どこへ進めば良いのか迷います。
小さな滝の横を通ります。飲む勇気は無いので口にしていませんが、見た限りでは透明で綺麗な水です。
8:36 旧酉谷小屋です。既に床板も無く雨宿り位にしかなりませんが、歴史ある建物がこのまま朽ちてしまうのは勿体ない気がします。ここまでは休憩も必要とせず坦々と歩いて来られましたが、それもその筈、この辺りの標高はログデータによれば1250m前後で、出発点から200mしか登っていません。残りの距離で500m近く登る事になります。
8:51 旧酉谷小屋辺りで源頭を過ぎ、急勾配の樹林帯に変わりました。ブランク明けの体には辛い登りで、酉谷小屋までに2回小休止を挟みました。
9:31 酉谷小屋に到着。水場にいる登山者は昨晩一杯水に泊まり、これから雲取に向うとの事でした。私も日帰りばかりでなく、たまにはそんな山行をしてみようか…
酉谷小屋の南側は開けていて山頂より眺めが良いです。しかし、やはり夏空では遠望は無理でした。雲は低いし、ガスの為に大岳山が辛うじて確認できる程度です。10分弱休憩して山頂へ。
9:39 小屋のすぐ上で長沢背稜の縦走路と交差します。酉谷山から七跳山まで稜線を行くつもりなので、少しでも長沢背稜の雰囲気を味わおうと思い、西の肩から登る事にしました。雲取山方向に進んで行きます。
この道はアップダウンの少ない快適な道で、スピードに乗って距離が稼げます。逆に、山頂は殆んど巻いてしまうのでマイナーな山は山頂へのルートが荒れてしまっています。
山頂側斜面で突然「バキッ!ガサガサッ」と音が。見ると鹿が1頭逃げて行きます。大分近付くまで向こうも気付かなかった様です。写真は等倍で切り出した物なので粗いですが、中央にこちらを振り返っている鹿が写っているの分かりますか?
9:55 西側分岐です。滝谷ノ峰との鞍部は行福(みょうふく)のタオと言うそうですが、ここがそうなのかは分かりません。
山頂への道。樹間から霧藻ヶ峰らしき山が見えましたが、今回もまた雲を被っています。
10:14 山頂に到着。久しぶりの快晴の為か、普段静かな山には珍しく6〜7人居ました。遠望はやはりよろしくない。秋になるまで駄目か。
10:26 下山開始。東側の稜線は西側より荒れた感じがします。向こうにこれから行く日向沢ノ頭が見えます。
10:38 東の肩は酉谷峠です。ネット上で見付けた古い地図では通谷峠となっていました。酉谷と言う名がが通谷から来ている説はあながち間違いではないかも知れません。その地図には大血川峠と結ぶ道が書かれていますが、やはりこちらにも道らしい踏み跡は見られません。
日向沢ノ頭への登りは1部岩稜も有り、酉谷山とはまた違った雰囲気です。踏み跡もしっかり付いていますが、地形的にもルートを外し様が無いのでガンガン登るだけです。
10:52 日向沢ノ頭(1702m)に到着。山名を示す標識も無い山頂でした。この辺りからは北側で雲が湧き起こり、秩父方向が真っ白で何も見えなくなりました。
11:07 坊主山(割谷ノ頭)には真新しい手書きのプレートが掛かっていました。見れば日付が今日(登山日)です。もしかしたらこの写真が1番早く撮影された物かも知れません。写真にも写っていますが、ここには三角点らしき石杭が埋まっています。なのに地図に標高が記載されていないのは何故でしょう?
坊主山を下りた鞍部が長沢背稜とほぼ重なっていたので、次のp1595は面倒になり巻いてしまいました。まあ、比高50mも無い小さなピークなので良しとしましょう。七跳山(ななはねやま)への登り口では秩父の方から雲が流れて来ました。
11:46 七跳山(1651m)の山頂はうねり程度ですが中央が窪み、西と東にピークが分かれています。三角点らしき石杭が西側に埋まっているのでこちらが山頂の様ですが、見比べても高さに差は感じられません。尚、雲に入ってしまっている為か、眺望はまるで無しです。
こちらは東ピークです。ここから南と東へ藪の中にはっきりとした道が通り、こちらの方が要所になっています。北(小写真)にも踏み跡が続き、大平山へのルートが出来ているみたいです。行ってみようかとも思いましたが、霧で見通しの悪い中、薄い踏み跡を拾うのは一歩間違えれば遭難しかねないので止めました。
昼食にしようかと思いましたが、この時期はどこの山へ行っても経験する羽虫の大歓迎を受けて食事する気になれません。低山だと何故かこれ程の数は寄って来ないから不思議です。昼食は駐車場で摂る事に決め、山頂では長めの休憩後11:59下山開始。12:02七跳尾根分岐通過。
ここはゴンバ尾根と呼ばれていましたが、分岐の先で三又の方に派生する尾根をゴンバ尾根、登山道の在る方を七跳尾根と分けて呼ぶ事で統一されつつある様です。前半は膝を伸ばして歩ける場所も有る程なだらかな下りで、自然林の中を気持ち良く進めます。
後半は薄暗い植樹林の急下りです。1ヶ月振りの為筋力が低下している様で、下り着く頃には膝がガクガクでした。時々ランナー膝とも言う腸脛靱帯炎をやってしまうので、今年から急坂はスピードを殺してゆっくり下りる様にしています。関節には良いのですが、その分筋肉の負担が大きい。13:07林道着。
13:12 駐車場に到着。昼食後、2時前にはここを出ましたが、日原鍾乳洞で渋滞に巻き込まれました。道が狭く、限られた場所でしかすれ違えないので、必要以上に時間が掛かります。