臼入山

臼入山(細窪山 421.1m)

臼入山登山図

2012年1月上旬、官ノ倉山から西に続く尾根を辿り、臼入山(細窪山)まで縦走しました。計画ではそこから南の観音山に登り返し、萩平からリュウゴッパナを経て戻る周遊コースの予定でしたが、登山口や駐車場を探すのに手間取り大幅に縮小する事になってしまいました。ただ、どうしてもリュウゴッパナという不思議な響きを持つピークが諦め切れず、最後に車で主要な山を巡って簡単に山頂だけは踏んでいます。


林道

安戸の登山口が分からないのでまず先に探す事から始めました。地図で大体の見当は付きますが、実際に見た訳ではないので簡単には見つかりません。ゴミ出しに来たオバちゃんに尋ねてやっと見付かりました。ついでに車を止める場所は無いか聞きましたが、登山の様な長時間となると近くには無いとの答え。再び駐車場探しです。

小さな橋

ウロウロ探し回っている内に、周遊コースなのだからコース上のどこに止めても良いという事にふと気付き、山の中に駐車する事を思い付きました。丁度良い路肩スペースを見付け、9:40 出発。

歩いて再び安戸に戻り、旧道に入ります。小さな川を渡ったら対岸を左へ。

川沿いの道

川沿いの道に入ると正面に官ノ倉山が見えます。写真右の所に広い空き地が在るのですが、先程のオバちゃんによれば半分はどこかの店の駐車場、もう半分はお寺の駐車場らしいです。お寺の駐車場なら頼めば止めさせて貰えるかも知れませんが、長時間の駐車になるし寺の場所も聞かなかったので諦めました。

登山口

10:19 橋から5分ほどで登山口です。一応指導標も立っているのですが、電柱や消防ホースの格納庫が邪魔でよく見えません。このため最初は見付からず、集落の中を探し回ってしまったんです。民家の間の狭い路地なので凄く分かり難いです。

駐車した山中からここまで約40分掛かりました。普段なら下山後に歩くよりマシなのでむしろ望む所ですが、出発時刻の遅れた今回はこれが仇となりました。下山してしまえば日が暮れたって40分ぐらい難なく歩けますが、山中での日没は最悪です。このため計画を大幅に縮小せざるを得ませんでした。

庚申塔

10:35 登山口から1歩踏み込んでしまえば後は明瞭な道が続きます。庚申塔の所で官ノ倉峠への道と官ノ倉山〜石尊山間の鞍部への道が分かれます。直接山頂へ登る道は有りません。前回登った時は石尊山へ寄らなかったので、今回はまず先に石尊山へ向かいました。

鞍部

鞍部まで6分でした。

石尊山

ピークらしき所に登り着きますが、ここが山頂ではありません。北東に突き出した尾根に切り開きが在り、眺めの良い所を山頂にしています。

山頂

10:48 ここが山頂です。最高地点より幾らか低い所でした。

官ノ倉山より眺めが良いですね。右端の木を挟んで更に平野側にも広い視界が有ります。


官ノ倉山

11:00 続いて官ノ倉山です。こちらも眺めは良い方ですが、石尊山に比べると見劣りしてしまいます。ただ、向こうでは見えない笠山・堂平山方向の眺望が有ります。

休憩していると官ノ倉峠から男性が登ってきました。挨拶を交わすと話好きの様でしきりに話し掛けてきます。登山は久し振りだが若い頃は色々登っているそうで、百名山も70以上は登っているとの事でした。私も山の話しを聞くのは嫌いではないので初めの内は大人しく聞いていたのですが、時間が経つにつれ時計が気になり始めました。そわそわして話に身が入りません。

11:31 ようやく話が途切れたのでチャンスとばかり出発しました。やばい、30分も長居してしまった。予定では昼食休憩を終えそろそろ臼入山を下山に掛かっている筈でしたが、出発の遅れも含めると取り戻せる遅れではありません。

官ノ倉峠

官ノ倉峠です。左へ行くと登りで分かれた庚申塔の分岐、右は初回に使った天王池からの道です。直進して尾根通しに進みます。

山道

ハイキングコースだった官ノ倉峠までに比べると途端に細くなりますが、それでも通行量はそこそこ有る様で確りした道が続きます。

烏森山

11:54 山頂にポツンと石祠が祀られている所が烏森山です。地形図では366m標高点の次のピーク。

林道

12:01 林道により突然尾根が切られます。事前に分かっていた所ですが、やはり少々気分が下がってしまいますね。

臼入山手前の鞍部

地形図では臼入山手前の鞍部で道が乗っ越しています。ここがそうなんですが、それらしい道は見られませんでした。

細窪山

12:24 臼入山に到着しました。ここで昼食休憩にします。

山名が×で消され、細窪山と書き入れてありました。臼入りは東へ1.5kmとも書かれています。1.5kmというと烏森山辺りでしょうか。あちらの別名が臼入山なのかも知れません。しかし、これだけ臼入山で浸透してしまっては今更という気もします。

ここから南に明瞭な道が下っていました。奥沢バス停 20分と書かれた私設指導標も有ります。今回は西へ下りましたが、実際に歩いた感想としては奥沢へ下った方が良いでしょう。地蔵岳へ登り返すにしても、東秩父村役場の方から登れる道が在るそうなので都合が良いです。

13:05 下山を開始します。山名標識の裏に続く道を下って行きます。「障子岩へ」と小さく書き入れられているのでそこを通るのではないでしょうか。

障子岩

ほんの3分ばかり下ると道を塞ぐ形で大きな岩に行き当たりました。これが障子岩でしょうか。左に巻いて行きます。

分岐

更に鞍部まで下ると、はっきりとした道が尾根を右に外れて行きました。寄居町と小川町の境界尾根を下るか、下を通る林道に出るのではないでしょうか。

下山路

暫く進むと山が削られていて、左に回避せざるを得なくなります。削られた側にはロープが張られているので迷い込む心配は有りません。

回避して下る尾根には立派な道が付いていました。道の広さはハイキングコース並です。しかし、あまり通る人がいないのか、半分は藪に埋もれていました。

神社

13:42 最後は送電線の巡視路に合流し、神社の前に出ました。

落合から藪漕ぎをして地蔵岳に登った記事を見つけたので、同様にするつもりでした。しかし、槻川を渡る場所は限られています。下山口の近くに橋が架かっていますが、対岸のお宅に行く為だけの橋みたいなので気が引けます。

ここから登るのは諦め、素直に登山道を登る事にしました。そういう時に備え、一応道は調べてあります。東秩父村役場の裏手か、西小学校脇に道が在る筈です。比較的近そうな村役場の方から登る事にしました。

そう思って歩き始めたのですが、歩いている内に考えを改めました。登り始める頃には14時を回ってしうでしょうから、先の事を考えると危険に思えてきたのです。更に、観音山は削られてしまい、尾根通しに歩けないという記事も目にしました。本当にそうなら一旦下って仙元山に登り返さなければなりません。

橋

その為の予備路も考えてありますが、この時刻になってしまっては確実に山中で日没を迎える事になりそうです。残念ですがここ迄で終了とし、車に向かいました。

物見山

先に述べた通り、リュウゴッパナをどうしても見ておきたかったので車で移動し、リュウゴッパナと物見山の鞍部に駐車してそれぞれのピークまで往復しました。先ずは近い物見山からです。何にも無い山頂でした。

リュウゴッパナ

続いてリュウゴッパナです。三角点と落下した山名板が地面に置かれていました。道はここで突き当たりですが、結構な人数が訪れている様で確りした道です。

それぞれの往復時間は物見山が約7分、リュウゴッパナが約15分でした。

削られた観音山

鞍部から見た観音山です。完全に削り取られてしまい、既に存在してませんでした。やはり尾根通しに歩くのは無理です。

萩平

再び車で移動し、仙元山にも寄ってみました。萩平から登って行きます。

仙元山

山頂まで約10分でした。壊れかけた小さな祠が有りますが、遷座された様で中身は空っぽです。

この後、観音山の方へ行ける所まで行って見ましたが、鞍部に立ち入り禁止の看板が立っていたので引き返しました。

大霧山の麓

萩平に戻る途中、切り開きが在ります。大霧山が目の前に大きく横たわり、なかなかの眺めでした。

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