古写真
其の二では箱根以外の所を紹介します。まずは軽井沢・妙義から。左の写真は中山道の新道。現在の軽井沢駅近くです。建物の数が少ないので、難所であった旧碓氷峠への道から現在の碓氷峠を通る道に変更されて間もない頃でしょう。撮影場所は現在の軽井沢プリンスホテルスキー場辺りからだと思います。下の写真は、スキー場へは入れないので出来る限り近くで撮りました。
旧碓氷峠の写真です。古写真には浅間隠山が中央に写っているので、ほぼ真北に向かって撮影している事になりますが、現在の道路はその方向に進路は有りません。碓氷峠を通る国道18号線には、横川辺りからバイパスが通っているため、18号線の碓氷峠を旧碓氷峠と勘違いしている人が多いですが、本当の旧碓氷峠は旧軽井沢近くにあります。バイパスの通る峠は、入山峠といいます。
中山道坂本宿付近。現在も昭和な感じのするレトロな通りです
右側に第一石門が写っているので、妙義山の仲之岳神社に間違いないと思うのですが、地形が大きく変わってしまったのでしょうか。古写真の様に引いた位置からは、現在は撮影出来ません。下の写真はぎりぎりまで下がって撮りましたが、背後は崖の様な急斜面です。
第一石門です。現在、撮影した場所にはルートが無く、藪を掻き分けながら入りました。それにしても、山の中はどこもほったらかし状態ですね。冬枯れの季節でないと石門は撮れないんじゃないでしょうか。
第四石門。現在この石門前の広場は展望台となっており、大きな屋根付きの休憩所が有るためアングルの自由度はありません。なお、第三石門への道は現在封鎖されており、行くことが出来ません。
妙義神社の参道。奥側半分の石垣は今も残っています。
本殿へ続く階段。今と全く変わりません。この時は、台風による被害の補修の為本殿へは行けませんでした。
続いては、富士山を被写体にした物を幾つか。左は田子の浦近くの河合橋です。下の写真が現在の河合橋ですが、曇ってしまい富士山が見えないのが残念です。
上段の写真はお気に入りの1枚で、田子の浦からの富士山です。写真の説明には「現在の沼川、鈴川付近の橋」とあったので地図で調べたところ、富士山の方向に流れがあるのは和田川との合流後のわずかな区間だけでした。もし私の考えが正しいのなら、写っている上流部は和田川であり、すぐ先には左富士神社が有る筈です。下段の写真は、富士と港の見える公園から田子の浦港を写したものです。左端に写っているループ陸橋の辺りが古写真右側の松林だったのではないかと思っています。本来なら正面に富士山が写っている筈ですが、ご覧の様に雲に覆われてしまいました。
この古写真もいいですね。乙女峠からの富士山ですが、のどかな時代を感じます。麓は御殿場ですので、現在は醜いビル群が立ち並び景観を壊していますが、この頃は建物らしきものは殆んど見られません。下段の写真は乙女峠のお隣、長尾峠からの富士山です。乙女峠へは30分程の山歩きが必要で、行っても現在は古写真の様な開けた峠ではない様です。
写真の説明に、「竜華寺あたりから東方の富士山を遠望したもの」とあったので、竜華寺近くの丘陵から撮ってみました。現代に於いては、かなりの高みに上らないと清水全体は見渡せません。
「岩淵からの富士山」との事ですが、岩淵がどこなのか全く知りませんでした。調べてみると、富士川橋を渡った先、西側が岩淵でした。東名高速道路の富士川SAが在る辺りです。古写真に写っているのはどうも富士川では無さそうです。川幅が狭いですし、運河のような人工的な感じがします。下段の写真よりも、富士山の手前に見える岩本山が大分小さいですから、蒲原に近い所という気がします。
白糸の滝です。古写真の人物が数人座っている辺りは、現在は橋が架かっています。左側の大きな二本の滝はそれぞれ男滝・女滝と言うそうですが、どっちがどっちかは知りません。今は片方が枯れてしまいました。
鶴岡八幡宮の古写真を見付けたので追加で。下の写真は、以前のものを使い回しです。
とりあえずこれで終了としますが、古写真はまだまだネット上に溢れています。関東圏では日光や横浜、鎌倉など、多くの題材が残されていますので、気が向いたらまたやるかも知れません。