雲取山

白岩山(1921.2m)/芋ノ木ドッケ(1946m)/雲取山(2017.1m)

雲取山登山図

2011年4月末、雲取山に登りました。埼玉県人なので埼玉側から登る事に拘り、三峰神社からの往復です。昨年11月にも登ろうとしたんですが、足の具合が悪くなり引き返したので今回は再チャレンジです。本当は晩夏頃を考えていたのですが、雪解け情報を見ている内に我慢出来なくなりました。


登山口

5:41 早くに目が覚めてしまったので前回より1時間以上早いスタートです。それでも今回の方が日の出から時間が経ち明るいです。この日は夏日になる予報でしたが、車の外気温表示は6℃。ひんやり冷たい空気です。

奥宮鳥居

5:55 ここで妙法ヶ岳への道が分岐しています。鳥居を潜ると妙法ヶ岳、直進が霧藻ヶ峰です。

熊倉山

炭焼平を過ぎた所で熊倉山方向が望めます。目が眩む様な断崖から下を見ると林道大血川線が足元まで来ているので、三峰トンネルの上部なのでしょう。

霧藻ヶ峰三角点

6:47 霧藻ヶ峰は3つのピークからなっていて、この三角点が在るのは1番北です。一旦下って登り返した中央峰にトイレや休憩所が在り、最後の1番高い1547峰は巻いてしまいます。

霧藻ヶ峰

中央ピーク近くのトイレを過ぎるとやや下りになり、この岩を回り込むと休憩所です。小屋の主人は泊り込んでいたらしく、景色を見ながら息を整えていると表に出て来ました。

前白岩山

霧藻ヶ峰を下りながら見る前白岩山は相変わらず厳つい。この先のお清平から始まる登りが最大の山場でしょうな。

コメツガ

前白岩山辺りはコメツガの自生地です。ツガの仲間ですが、葉が小さいだけで基本は一緒じゃないでしょうか。モミの一直線に伸びた幹に比べて随分曲がりくねってますね。ツガも同様だと思うのでこれからは見分けが付くと思います。

白岩山

8:33 白岩山に到着。この時は鹿が1頭だけでしたが、帰りは3頭居ました。

そうそう、手前の白岩小屋にはトイレが有りました。よく河川敷の球技場などで見掛けるタイプの仮設トイレです。

芋ノ木ドッケ分岐

白岩山を下った鞍部に芋ノ木ドッケの標識が立っていました。ドッケとは顕著なピークの事で鞍部は違う筈だけど…

ここで縦走路を外れ芋ノ木ドッケに登る道を行きました。指導標には長沢背稜と書いてある方向です。苔の生えた地面に多くの倒木が横たわり、原生林の雰囲気たっぷりの場所でした。北斜面になるので雪が残っている所も有ります。始めは倒木が邪魔なだけで道ははっきりしていたんですが、その内踏み跡程度になり、やがてそれも消え…と、思っていたら山頂近くでしっかりした踏み跡を発見。どうやら途中で別の踏み跡に入ってしまった様です。

芋ノ木ドッケ山頂

9:00 少し広い所に出ると長沢背稜に合流しました。そのまま1分程進むとこの山頂です。白岩山を出発したのが8:44だったので、ここまで16分です。それにしても双耳峰を成す一方の白岩山に比べ、こちらの扱いは随分酷いものですね。山名板も無いとは…

芋ノ木ドッケ指導標

二軒小屋尾根方向にほんの少し下った所で道が90度折れます。そこに立つ指導標の柱に唯1つ、芋ノ木ドッケの名を見付けました。

そこからの下りは激下りで、雪が積もっていたりしたら通りたくない所です。浮石でずるずる滑るもんだから木に掴まりながらの下降となりました。登りに取ると大変そうなルートです。

平坦な尾根道

急坂が終わると一変して平坦な尾根道になります。ブナやダケカンバにコメツガ等の常緑樹が入り混じり、凄く感じの良い所でした。この日歩いた中で1番好きな場所です。

近付く雲取山

縦走路に合流してからも引き続き平坦な道が大ダワまで続きました。スピードの出る区間なのであっと言う間に雲取山が近付きます。

大ダワ

9:32 大ダワに到着です。登りは男坂を使うつもりなので、それに備え10分弱休憩しました。

ここから日原へ下る大ダワ林道は通行止めになっていました。大きな崩落があったみたいです。芋ノ木ドッケでも長沢背稜分岐の指導標に、小川谷林道が震災による崩落で通れないとの通知が掛かっていました。こちらもそうなのかも知れません。

雲取ヒュッテ

雲取ヒュッテに登り着くと急登は終わりです。最初に一気に登ってしまい、後は平坦路が続くのが男坂です。殆んど下りませんから登る高さは女坂と変わりません。大分遠回りする女坂に比べ直線的なのでこちらの方が早いです。

雲取山荘は収容人数200人ですから、ここはその煽りを受けて潰れたんでしょうね。剥がれかかったトタン屋根が風に煽られて、物悲しい音を立てていました。

雲取山荘

9:54 雲取山荘に着きました。山の中では信じられない規模の建物です。これだけの資材をどうやって運んだんでしょうねぇ。人力でしょうか。

山荘の向かいには大きなトイレも在ります。但し、宿泊者以外が自由に使えるかは知りません。

シラビソ

雲取山荘を過ぎると山頂まで原生林の中を行く道になります。所々に雪が残っていて滑りましたが、数mなのでアイゼンを使うには面倒な長さです。天候次第では数日の内に融けて無くなるでしょうけど。

写真の木はコメツガかと思ったらシラビソと書かれていました。調べてみたら同じマツ科の植物です。似たような木が一体何種類有るんだか分かりませんね。

雲取山山頂

10:23 雲取山に到着。長かったけど思ったより体力は消耗してません。先週の足慣らしが効いているのでしょう。

山頂からの眺望

ふむふむ、富士山はこの方向ですか…

やっぱり見えません。黄砂のバカヤロー!!

雲取避難小屋

南の外れには雲取避難小屋が在ります。この左手には別棟のトイレも。

風が強いので避難小屋で湯を沸かし昼食です。食事を終えたら表で寝転びまったり。

石尾根縦走路

ここから始まる石尾根縦走路。広い防火帯が気持ち良さそうです。点々と見える人影は登る人と下る人が半々と言った所でしょうか。大半の人はこちらからやって来る様です。次いで多いのが三峰から。三条ダルミの方から来る人は殆んど見られませんでした。

11:46 下山開始。

女坂分岐

12:06 帰りは女坂を通ってみました。大ダワまで倍位の距離を歩いた気がします。

階段

芋ノ木ドッケを巻いている区間には階段や木桟道が有りました。ガイドブックに書いてありましたが、確かに積雪期は怖そうな所です。

登山口

15:32 三峰神社に到着です。白岩山、前白岩山、霧藻ヶ峰と越えて来るので、復路も楽じゃないですね。

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