明神ヶ岳

明神ヶ岳(1169.1m)

明神ヶ岳登山図

2011年3月上旬、1ヶ月前に明星ヶ岳〜金時山へ行ったばかりですが、天候が優れず残念な結果だったので改めて明神ヶ岳を単独で登って来ました。宮城野から登った場合の標準コースタイムは登山口から山頂まで1時間35分で、復路の火打石沢ルート下りもほぼ同じです。3時間強で済むなら別の山にも登れますから、神山とのダブルヘッダーを目論んで夜明け前に家を出ました。休憩も含め3時間半と読んだので、7時に開始すれば下山は10時半、大涌谷への移動が余裕を見て30分、大涌谷から神山まで約1時間ですから、神山で昼食休憩に出来そうです。

登山口

正確な時間は覚えてませんが、7時開始に間に合う頃には宮城野へ到着していたと思います。ところが、地図に記された登山口が見付からないのです。あっちこっちウロウロ探し回っているうちに大分時間が経ってしまいました。

写真の工事車両用道路へ間違えて入って行った時に、早出していた砂防堰堤工事のおっちゃんに呼び止められ、一言立入禁止だと注意された上で教えてもらいました。地図より南に在り、車で通ったのでは目に付きにくい登山口です。

登山道序盤

登山口向かいの空き地に車を止め、7:49 出発。別荘地の東縁に沿って道が続き、石組みや木杭の階段を上って行きます。2日前に雪が降った様ですが、登山口付近はほぼ融けていました。しかし、登る毎に段々増えていきます。

8:10 別荘地の最上部に着くと、舗装路がここまで来て突き当たりになっています。車で来てしまう事も出来そうですが、駐車場所には苦労しそうですからやはり登山口から登るのが確実です。反対側には指導標が立っていて明神ヶ岳まで70分となっていますから、4分削った事になりますね。しかし待てよ? 縦走路に合流する鞍部まで50分ですから、差し引き25分で鞍部に到着する計算です。確かに地図上はほぼ同じ距離ですが、地形図を見ての通りここから先は等高線の詰まった急な登りになっていきます。果たして25分で登れるでしょうか。

氷の階段

道は段々と岩がちになり、この様に積み重なって階段状になっている所が多くなります。前日に踏まれた雪が硬く凍りつき、凄く滑り易くなっていて大変危険な所です。上面が平らでないため非常に厄介な氷の階段です。

鷹ノ巣山でのグリップが嘘の様に足元を掬われます。あの時は昼でも気温が氷点下だったので、踏まれた所も全く融ける事無く乾いた様な雪でした。あの時以来アイゼンを仕舞い込んでしまったのですが、厳冬期よりむしろ日中の気温が上がる今頃の方が必要になって来る事に気付きました。当然この日も用意してませんから、何かに掴まりながら恐る恐る登って行きました。

鞍部

8:50 鞍部に着きました。別荘地上部から40分経ってます。登山口からも50分の所を61分なので大幅に遅れてしまいました。こんなに標準タイムから遅れたのは熊倉山以来です。路面の状況から仕方ないとは言え、なんか悔しい。この先は比較的平坦な道が続きますから、ちょっと飛ばして行きますか。

篠竹のトンネル

そう思った矢先にこんなものに出くわしてしまいました。雪の重みで篠竹がしなってトンネルになっています。ここだけでなく何箇所も有り、しゃがみ歩きで通過しなければなりません。思う様に進めないのが雪山です。

神山

時々この様に箱根側が開けます。神山の右に見える平坦な所が大涌谷の駐車場で、そこから神山を越えて駒ケ岳まで行くつもりです。

最乗寺分岐

東から幾つかの道が合流して来ますが、最も足跡が多いのはこの最乗寺からの道です。メインの登山ルートはむしろこちらかも知れません。

最乗寺ルートは山頂へ向かうなら手前で分岐が在り、山頂近くで合流(下)してくる道と、更に直接山頂へ登る道が有るのですが、どちらも勾配のきつい道なので雪だと無理らしく、この日は足跡は有りませんでした。

明神ヶ岳山頂

9:36 山頂に到着です。鞍部から46分なので1分遅れですが、途中で休憩したのでまずまずのタイムです。しかし、前回の同じ区間を見てみると31分で到着しているので、やはり雪の影響を受けているみたいです。登っている時はそんなに差が有るとは感じませんでしたが…


山頂からパノラマ

雪が積もっていても風が弱いので、この前より暖かいです。でも、ベンチも雪を被っていて座れない為くつろげません。ゆっくりしていると神山に登る時間がどんどん遅くなるので 9:50 下山開始。


明神ヶ岳下り

下り始めは平坦な道が長く続きますが、富士山を正面に見る様になると急激に下り始めます。雪道なので気を抜けず余計大変です。

火打石沢ルート分岐

10:18 道標を撤去してしまったみたいなので目印は有りませんが、ここが火打石沢ルート分岐です。明神ヶ岳から下り切り、火打石山に向け初めて登りに変わる鞍部です。唯一登山道脇の土手が切れているのが目印になります。

火打石沢ルート

火打石沢ルートに入ったら誰の足跡も有りませんでした。一番乗りは気分が良いです♪ 後続の為にしっかり足跡を付けておきますか。

暫く歩いていると、いつの間にか動物の足跡が先行する様になりました。2本爪の蹄の足跡です。多分鹿でしょうが随分人里に近い所で生息してますね。

倒木

沢に近くなった辺りから道に藪が掛かり始め、大分雪を被る事になりました。写真の倒木はもう長い事この状態の様に見えます。水平でない為足を掛けても滑ってしまい、目の高さ位なので跨ぐ事もできません。下を潜るしかないですが、かなり低いのでハイハイです。道標が撤去されていたり、コース案内図にこの道が出ていなかったりする所を見ると、一般ルートから外された道なのかも知れません。

林道

10:35 いきなり林道が目に入りました。立派な橋まで架かっています。まだ敷設工事中らしく、辺りには機材や重機が置かれています。地図には碓氷峠からこちらに向かって道路が書き込まれてますから、それが延長して来たのではないでしょうか。しかし、この先どこへ向かうんでしょう。トンネルでも掘って裏側の林道に繋げない限り、有効な道にはなり得ないと思うんですが。

それはさて置き、この林道の為に登山道が付け替えられていました。ほんの短い区間ですが登りに変わります。立て札に期日が書いていないので、仮ではなく完全に切り替えみたいです。

工事中の林道

林道に下り立ち、戻り方向に20m位行くと登山道の続きが在ります。杉に積もった雪が日に当たって融け始め、雨の様に上から降って来るので、この頃にはびしょ濡れになっていました。

堰堤の土砂溜まり

火打石沢の右岸左岸を何度か渡り返した後、小尾根を越えて隣の沢に出ます。対岸の中腹に道が続くのですが、ここはコースで唯一踏み跡が薄くなる所で分かり難いです。堰堤の土砂溜まりに誘い込まれましたが、この先は落差か大きく進めませんので迷い込む心配は無さそうです。

別荘地

10:54 別荘地に出ました。ここを左に行けば3枚目写真の所に着くので確実ですが、大分遠回りになります。地図を頼りに最短距離で戻ろうと思い右へ行きました。ところが、地図の道と微妙に違っていて、載ってない道も有ります。途中で道を間違え、別荘地の中を彷徨い歩く事になってしまいました。30分近くロスをして登山口に戻ったのは11:39でした。

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