大高取山

大高取山(376.4m)

大高取山登山図

2月最後の日曜日になり、いよいよ冬が過ぎようとしています。勝手なもので、こうなると寂しさを感じてしまいます。寒いと出掛けるのが億劫になりますが、終わるとなればその寒ささえ体験しておきたいと思い出掛けました。どこまでも透明な空気と爽快感は他の季節では得難いものですから。今回は電車を利用し東吾野から越生への縦走にしてみました。逆方向でも良いのですが、何も無い東吾野に下るより越生に下った方が下山後の食事や喫茶に便利です。越生町役場・町立図書館・中央公民館の3舎共用駐車場に車を止めて出発。八高線、西武秩父線と乗り継いで東吾野駅から始めました。駐車場から越生駅までは約8分です。


吾那神社

7:39 に東吾野駅を出発。高麗川を挟んだ対面に在る吾那神社(あがなじんじゃ)から登り始めます。トイレ脇に登山口が在りました。駅から国道に向かって歩いている時、正面に見えていた伐採地みたいな所を登る事になります。そこそこ眺めが良く、開始早々から気持ち良く登れました。

雨乞塚

20分ほどで福徳寺からの道を合わせます。最近復活させたという古道飛脚道です。この先はユガテまで、この飛脚道を行きます。

途中に雨乞塚と書かれた指導標が立ち、道が分岐していました。逆方向へ折り返す事になりますが、気になったので寄り道してみると頂上が少し切り開かれたピークで、眺望も無く特に見るべき物の無い平凡な所でした。

橋本山

元の道まで戻り、321m標高点峰を登りにかかると男坂・女坂の指導標が立ち、またもや分岐していました。男坂の方には橋本山見晴台とも併書されています。橋本山が標高点峰、女坂は巻き道だと解し男坂を登りました。

8:30 橋本山に到着。南面が切り開かれ、天覚山・大高山を正面に見据える素晴らしい景色です。

こんな景色を見ずに女坂を行くなんて考えられません。と、思いながら下山を始めたのですが、すぐ先で女坂と合流しました。赤久奈山と似た状況です。女坂を登って来ても合流点から1分も掛からずに山頂へ行けます。


林道

ユガテが近くなると道は林道に変わってしまいました。この分岐から一旦別れますが、ユガテからエビガ坂に向かうと再び林道に戻されてしまいます。

古い地図を見ていたらユガテは湯ヶ手となっていました。武蔵横手駅の横手に対する湯ヶ手なんです。昔は温泉でも在ったんでしょうか。

ユガテ

8:48 ユガテに入りました。道の脇に休憩所が有り、ハイカー用のトイレまで用意されています。正面に見えるのはスカリ山でしょうか?

数軒の集落ですが、建築中の家や完成後間もない小屋が在り、過疎化の進む他の集落を尻目に人が増えている様に見えます。

ロウバイ

ロウバイが綺麗に咲いていました。冬を体感しようと出掛けて来たのですが、既に春の兆しが感じられます。暖かいとまではいかないですが、月初の頃の凍て付く寒さは影を潜めました。私は暑がりな方なので、これ位の気温が丁度良いかも知れません。急な登りではこれでも汗が吹き出ますが、風さえなければ快適です。もっとも、このページ作成時には雪が降り、冬に逆戻りですが…

舗装路

指導標に従い集落を抜けると先程分かれた林道に戻ります。すぐ先で再び別れると、3分ほどで舗装路に出ました。林道の方もやはり右手近くで合流しています。この舗装路は越上山に登った時の帰りにスカリ山を巻いた道です。ユガテまでこんなに近いとは思いもよりませんでした。対面に続く道を登って行きます。

エビガ坂

9:08 エビガ坂です。ユガテからの登りはもっと急坂を想像してましたが、実に歩き易くなだらかな道でした。歴史の長い道とは得てしてこういう物なんでしょうね。むしろ最近出来た登山道の方が厳しい登りが多いです。ここから暫く越上山の時と同じ道を辿ります。

一本杉峠

9:53 一本杉峠に着きました。小鹿野の方が有名ですが、奥武蔵にも在るんです。あちらに比べるとこっちの一本杉は随分小振りですけど。吾那神社以来まともに休憩していない事に気付き、ここでじっくり休憩にしました。根を詰めてるつもりは無いですけど、ここまで比高350mほどなので疲れを感じてないんです。因みにここが本日の最高到達点で、この先は基本下りになります。10:10 出発。

カイ立場

10:18 「山と高原地図」でカイ立場としている所です。どういう意味でしょうか。カイは櫂? 山の中でそれは無さそうですね。左右に良く踏まれた広い道が下ってますが、ここは直進する細い道を行きます。

鼻曲山

10:39 鼻曲山に着きました。南北に細長い山頂部分の、北の外れに位置しています。初めはそれに気付かず、中央辺りの露岩地と勘違いし暫く留まっていました。それにしても、山名板の447mはどうやって調べたんでしょうか。地形図を見る限り、440m以上450m未満である事しか分かりません。まさか高度計による数値ということはないでしょうね。

建設中の鉄塔

鼻曲山からの下りは激下りです。前日の雨で濡れていた木の根に滑り、尻餅を搗いてしまったのですが、その時必死に耐えようとして膝を捻ったらしく、激痛が走りました。大腿四頭筋の膝蓋骨側の腱を痛めてしまった様なのです。膝を抱えて蹲るほどの痛みで暫く動けませんでした。

少しして傷みが軽くなってから歩き始めましたが、体重を掛けて右膝を曲げると痛みます。

顔振峠から見た伐採地

11:02 近くに丁度良い伐採地が在ったので昼食休憩にしました。ガードフェンスの中に鉄塔の土台が見えます。左の写真は以前に顔振峠見晴台から撮った物ですが、1年近く前から既に着手していた様ですね。

12:22 まで休憩して出発しました。登りでは痛みを感じなくなりましたが、下りだとやはり少し痛みます。

展望峠

12:41 展望峠に着きました。名前とは裏腹に展望の利かない場所です。この立ち位置辺りから西に2本の道が伸びているんですが、これも七叉路って言うんでしょうか。

桂木峠

12:55 桂木集落の手前で大満からの道を合わせます。指導標の桂木観音は、その道を挟み込む様に折り返す道を指しています。ここが多分桂木峠でしょう。

そのうち集落の中を歩く様になり、舗装路に変わった所から桂木観音の赤い建物が見え始めます。

桂木観音

階段を登って桂木観音へ。拝殿右の小路から桂木山へ入って行きます。桂木山は特に見るべき物の無いピークだったので通過しました。

広場

次のピークが大高取山です。山頂手前の広場に指導標が立ち、ここを基点に山頂方向、西山高取方向、幕岩方向へと分かれます。

大高取山

13:26 広場から3分で山頂でした。眺望は有りません。この後幕岩へ向かったので広場へ戻りましたが、反対側に抜けると越生梅林へ下れる様です。駅に下る必要が無いのであれば、そちらへ行ってみるのも良いかも知れません。

分岐

広場まで戻り、更に8分ほど下ると幕岩展望台が見えて来ました。右の明るい所がそうです。この分岐を左に行くと広場から西山高取への道に合流します。

幕岩展望台

13:37 ここは幕岩の上に造られた展望台です。つまり、今踏んでいる地面が幕岩なんです。越生・毛呂山の市街地を見下ろす良い眺めですが、私は橋本山からの累々と続く山並みの方が好きですね。

膝の為に20分休憩して出発。

西山高取

14:16 西山高取からの眺めも幕岩展望台と大差ない感じです。

下山路

奥に進み世界無名戦士の墓へ向かいます。ここの下りも木の根が張り出したいやらしい急坂でした。

無名戦士の墓駐車場

14:31 無名戦士の墓から少し下ると駐車場が在ります。この駐車場からさくらの山公園を通って直に町役場駐車場まで下れます。駐車場到着は14:43でした。

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