両神山(1723.5m)
かねてより念願だった両神山に登りました。初めて登るので勿論日向大谷からの表参道コースです。ここは入山料が必要な白井差コースを除けば、最も安全且つ体力消耗の少ないコースです。とは言え、そこは奥秩父の山、日本の秘境100選の両神山です。奥武蔵の山とは比べるべくもありません。
バス停の横に駐車場が有ります。例の如く眠れないので真夜中に出発し、着いたのは午前4時頃。驚いた事に駐車場は一杯で、1台分しか空いていませんでした。ゴールデンウイーク中の為特別なのでしょうが、さすが人気の山です。眠らずに登るのは体力が保たないので車内で仮眠を取り、7:54出発。駐車場前の階段を登って行くと登山口への近道です。
両神山荘の前を過ぎると登山ポストとカウンターが設置されていました。奥武蔵とは違いここは本格登山と言える山です。不測の事態も有り得るので初めて登山届を書きました。7:59 いよいよ登山道に入って行きます。
すぐに鳥居をくぐります。表参道ならではですね。話は戻りますが、日向大谷までの道のりがイメージしていたのと違うので驚きました。山深い秘境なのだろうと勝手に想像していたのですが、かなり奥地まで道路は広く、民家も建ち並んでいます。小鹿野の市街地を過ぎた所から比べれば、こちらの方が299号線より家が多い気がします。
8:20 会所の分岐です。右に行くと七滝沢コースで、両神神社の手前で再び合流します。七滝沢コースは表参道より1km近くも道程が長く、登りも険しいのであまり使う人がいません。
わざと人が写らない様にしているので勘違いするかも知れませんが、この日はゴールデンウイークなので登山者が多いです。高齢者や女性も多いので自分のペースが保てません。特に鎖場では渋滞します。
信仰の山だけあって石仏が多いです。登山道だけでも結構見掛けました。
8:43 ここまで決して楽ではなかったですが、これから先が長く苦しいつづら折の急坂です。なので、ここで休憩している人が多かった。私もここで10分程休憩しました。
9:23 「白藤の滝 15分」の標識がありました。前が支えてどうもペースが乱れるので、やり過ごすのに丁度良いと考え行ってみたのですが…
すぐに谷底に向かって急な下りになってしまいました。いくら何でもこんな所を行って戻る余力は有りません。アカヤシオかミツバツツジか分からないですが、花だけ撮って戻りました。
9:43 弘法之井戸と書いてあります。コースを通して水場らしい所はここだけでしたが、清滝小屋まですぐです。誰も止まらずに通り過ぎて行きます。
9:52 清滝小屋が見えてきました。今は営業停止で無人ですが、避難小屋として開放されているらしいです。
この写真の杉林の中に大きな東屋があり、ベンチとテーブルが沢山置かれ結構な人数が休憩できるのですが、この日は人が多くて座る場所が有りませんでした。
シェパードを連れています。意外に登るのが速いですが、鎖場ではさすがに手間取っていました。
10:50 両神神社に到着。すぐ奥に並んで御嶽神社が在ります。おなじみの狛オオカミもきちんと阿吽の口をしています。
東側は木が多く、思ったより展望が良くないです。人が入れ替わり立ち替わり記念撮影をしているので、なかなか山頂が踏めません。
西側は大きく開けています。切り立った断崖になっているので怖いですが、その分景色は格別。八ヶ岳や富士山が白いので目立ちます。右に見えるのは八丁尾根でしょうか。2度目に登るとしたら、この八丁尾根コースを考えています。
11:40 やっと山頂に立てました。すぐ北側に似た様なピークが在り(右上に人が見える所)、そちらで撮影しながら人が空くのを待っていました。山頂は岩なので極端に狭く、2〜3人立つのがやっと。なので、山頂標識は下に立っています。
前後しますが、北側ピークからの撮影です。左奥に御苛鉾山が見えるので、正面は父不見山ですね。結局1時間近くを山頂近辺で過ごし、12:14に下山開始。
12:57 帰りは七滝沢コースで下りました。まだ登ってくる人も多いのですれ違い渋滞を避けるためです。このコースを登るのは辛そうですが、下りなら何とかなるでしょう。
人があまり通らないので落ち葉が積もったままですが、道は細いものの至って普通でした。ただ、谷が深く急斜面なので注意が必要です。
13:49 コース上にはこんなのどかな場所も有りますが、そんなのは僅かで大部分が急坂です。何十メートルもある滝の落差を、無理矢理つじつまを合わせる様に坂で吸収している訳ですから当然です。ブレーキを掛けながらスピードを殺して下りるので膝がガクガクしてきました。
14:06 標識が地面に直に置かれています。「白滝 1分」と書いてあるので行ってみました。殆んど足の幅しか無い様な道で、ちょっとした事ですぐ崩れるので歩きにくいです。
標識の意味は「滝の見える所まで1分」でした。全体が見渡せる位近付くには背丈ほどの岩を幾つも乗り越えなければなりません。そんな余裕は無いのでここまでです。
白滝を過ぎるとやっと普通の下り道になりました。鉱物が溶け込んでいるのか、水が茶色く濁っていますが、雰囲気はもう奥武蔵と変わりません。しかし、距離的にはまだ半分以上残っています。長い!!
15:26 日向大谷に戻って来ました。会所で道が合流するまでの間、他の登山者には会いませんでした。白いヤマザクラが咲いていましたが、向こうの山に見えるのも同じでしょうか。